2011年8月13日 2時32分 更新:8月13日 3時49分
モデル事務所に所属する女子大学生を殺害したとして、愛知県警一宮署は同県一宮市時之島の派遣社員、丹羽雄治容疑者(45)を殺人容疑で逮捕し、名古屋地検に12日送検した。県警は、丹羽容疑者がモデル事務所に「開設予定のカイロプラクティック会社の撮影」とうそをついて大学生を派遣させ、自宅へ連れ込んでわいせつ行為をしようとして抵抗されたため殺害したとみている。
逮捕・送検容疑は、自宅で10日午後3時ごろ、愛知淑徳大3年、朝日なつみさん(21)=名古屋市西区=の首や腹をナイフで刺すなどして殺害したとしている。県警によると「騒がれ、警察に行かれると思い殺した」と供述しているという。
朝日さんが所属したモデル事務所「ヴィズミックモデルエージェンシー」(東京都)の名古屋事業部によると、丹羽容疑者は8月初旬、事務所に電話して「自宅にカイロプラクティック店舗をつくる」とうそをつき「フェースマッサージ用のメニュー表の写真を撮りたい」とモデル派遣を依頼した。事務所が所属モデルの写真を載せた資料を郵送したところ、丹羽容疑者は朝日さんを指名した。丹羽容疑者と朝日さんは10日午後2時半にJR尾張一宮駅前で落ち合う約束だったという。
丹羽容疑者は6月と7月にも東京都と甲信越地方の別のモデル事務所に「整体院を経営している。施術の写真を撮りたい」などと言い、女性モデル派遣を依頼。両事務所は丹羽容疑者が第三者の立ち会いに難色を示したことなどから不審に思い依頼を断ったという。
県警によると丹羽容疑者は10日夜、家族に「死にたい」と告げて行方が分からなくなり、11日早朝に朝日さんの遺体を乗せた車で犬山署へ行き、自首した。【沢田勇、岡大介】