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悠言録

[2011年08月05日]

 暦の上では間もなく立秋(7日)だが、蒸し返すような暑さが続く。奈良地方気象台によると残暑も厳しい予報だ。日傘、うちわ、夕涼み。すいか、かき氷、冷麦…。しばし暑さを忘れる夏の季語。言葉だけでも涼しくなってもらいたい▼今年の夏。これにかかる言葉は「節電」だ。使わない家電製品をコンセントからこまめに抜いたり、冷房の設定温度を上げたり。日本の全国民がこれに取り組んでいる。世界各国では日本人の努力する国民性を賞賛する声も多くあると聞く▼甚大な被害をもたらした東日本大震災からの復興のため、政府は増税を視野に議論を始めている。その額は10兆円とも言われ、さまざまな手法を模索している段階だ。われらの国民性から推察するに、一定の理解は得られるだろう。政府はその落としどころを探している▼しかしだ、今回の原発事故を起こした東電に対しては損害賠償に関して政府は支援を既に決定している。加えて東電は、この夏のボーナス(期末手当)を例年の半分程度支給している。被災地では先行き見えない人が多くいるにもかかわらず▼いくら世界に誇る国民性とは言え、納得しがたい人は多いはず。全国民に節電を呼び掛け、その次は増税が待っている。相反して自力で賠償できず政府支援を受ける東電はボーナス支給。怒りが込み上げるようなことはやめてもらいたい。熱くなって寝れやしないし、節電の妨げになる。(染)

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