静岡県浜松市が、東京電力福島第一原子力発電所の事故のあと、下水処理施設の汚泥などを焼却して出た灰から放射性物質が検出されていたのに、国の通知に反して一般に公表しないまま最終処分場に埋め立てていたことが分かりました。
浜松市によりますと、先月19日、市内の下水処理施設から出た汚泥などを焼却処理する施設で灰を検査したところ1キロ当たり282ベクレルの放射性セシウムが検出されたということです。国は6月にまとめた方針で、1キロ当たり8000ベクレル以下の汚泥や灰は埋め立て処分できるとし、その際は一般に公表するよう通知していました。しかし、浜松市は放射性セシウムが検出された灰を市内の最終処分場に埋め立てたあとも、これまで公表してきませんでした。また、放射性セシウムが検出された先月の検査のあとは、新たに出た灰について検査をしないまま埋め立て処分していたということです。指摘を受けて浜松市は、12日夜、急きょ記者会見を開き、「本来、公表が必要だが通知の解釈を誤り、公表していなかった」として、今後、ホームページで公表していくとともに、検査についても行う方向で検討するとしています。