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朝日新聞:震災関連で免許ない医師を記事で紹介 おわび

 朝日新聞は12日付朝刊に、10日付朝刊で「宮城県石巻市でボランティアの専属医を務める」と紹介した男性が、日本の医師免許を持っていなかったことが分かったとするおわび記事を掲載した。

 同日2面「ひと」欄の記事は、カナダの大学病院所属という42歳の小児救命救急医が、休暇で帰国した際、東日本大震災に遭遇。直後にNGO「カナダ医療支援チーム(CMAT)」のメンバーとして被災地に入り、けがをしたり体調を崩したりしたボランティアを診察しているとの内容。

 朝日新聞社広報部によると、掲載後、外部から「男性は医師ではない」との情報が寄せられ、再取材の結果、男性は偽名で、日本の医師免許を持っておらず、カナダの病院で働いた経歴がないことなどが確認された。

 また、男性は石巻市社会福祉協議会から医師の証明を求められた際、「医師国家資格認定証」などと書かれた顔写真入りのカードのコピーを提示していたが、厚生労働省は「男性の名前での医師登録はなく、認定証も発行していない」と説明した。

 執筆した記者は5月以降、複数回男性を取材し、「日本の医師免許を持っている」と聞かされていたという。【篠原成行、田中龍士】

 福地献一・朝日新聞東京本社報道局長の話 社外からの指摘で再取材した結果、日本の医師資格を持たず、経歴についても虚偽の疑いが強いことが分かりました。誤った内容を掲載したことを読者の皆様に深くおわびいたします。今後、より一層、事実確認の徹底に努めてまいります。

 ◇医師法違反を視野に捜査…警察

 この男性について宮城県警と石巻署は、治療を受けたボランティアに事情を聴くなど、医師法違反の疑いもあるとみて調べている。

毎日新聞 2011年8月12日 11時52分

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