障害がある子どもの養護施設「ねむの木学園」(静岡県掛川市)園長で俳優の宮城まり子さんの口座から、約3千万円が不正に引き出された事件の公判が12日、東京地裁で結審した。検察側は、詐欺罪に問われた音楽家・広沢憲行被告(58)に懲役5年、元学園職員・近藤由美子被告(56)に同3年6カ月をそれぞれ求刑した。
弁護側は起訴内容を認めたうえで、執行猶予付きの判決など寛大な判決を求めた。判決は9月14日。
検察側は論告で、「子どものための資金を広沢被告の事業に身勝手に使われたという宮城さんの怒りは当然だ」と述べた。
起訴状によると、2人は2009年8月21日と10年4月19日、宮城さんの口座から広沢被告の口座に無断で計約3105万円を振り込ませたとされる。