県立中央病院の医師が、酒を飲んで車を運転したとして先日、道交法違反(酒気帯び運転)容疑で県警に現行犯逮捕されました。同病院では2月に別の職員が医療機器購入に絡む贈収賄事件で逮捕され、9日に有罪判決が下されています。相次ぐ不祥事で、県民からの信頼はまたも失われました。
06年8月に福岡市内の橋の上で飲酒運転の市職員が起こした追突事故では、追突された車が海に転落し、乗っていた幼い子ども3人が亡くなる痛ましいものでした。当時は九州に住んでいたため、事故の報道は今も強く印象に残っています。今回の酒気帯び運転も追突事故で発覚しましたが、けが人がいなかったのは救いでした。
中央病院は、県内の救急医療や地域医療などの問題に率先して取り組まねばならない、医療機関の要的な存在です。このような不祥事の対応に追われている場合ではないはずで、あきれるしかありません。【井上卓也】
毎日新聞 2011年8月12日 地方版