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お台場デモと野村総研レポート〜マスメディアが完全に沈黙する事象

木走日記

木走正水(きばしりまさみず) プロフィール

ここに野村総合研究所が4月15日にプレスリリースした「家庭における節電対策の推進」と題したレポートがあります。
家庭における節電対策の推進
株式会社野村総合研究所 震災復興支援プロジェクトチーム
http://www.nri.co.jp/opinion/r_report/pdf/201104_fukkou6.pdf
野村総研が「家庭における節電対策」をプレスリリースしたということは、時節柄、報道される価値は十分すぎるほどあるはずですが、このレポートは現在マスメディアから完全に沈黙されています、一部週刊誌以外無視されているのです。
なぜか、それはレポートにある最初の表がマスメディアにとって衝撃的だったからです。

f:id:kibashiri:20110812121710g:image

表で一目瞭然ですが、テレビを切れば220Wの節約、エアコンを切れば130Wの節約、節電にはエアコンを切るよりテレビを切った方が1.69倍も効果的であるわけです。
このレポートは全文をよく読めば夏場のピーク電力を抑えるためにはエアコンの節電を呼びかけるほうが効果的であると結論付けています、夏場の昼間の時間帯におけるTV使用率とエアコン使用率など現況などを考慮してです。
しかし単純にTVを見ないと節電効果がエアコンより大きい事実を明らかにしていることから、TV局はこのレポートをいっさい報じれなくなってしまったのです。

TV局が報じなければ系列のラジオ局も新聞もすべて沈黙することになります。
私は以前のエントリーでお昼の時間などくだらない韓流や再放送を流すぐらいならTV中継などやめてしまえばいいと主張しました。
この非常時に国民に「節電」を訴えるならば、マスメディアは範をたれるべきでしょう。
まずTV局。
関東圏だけで、NHK、NHK教育、日本テレビ、フジテレビ、TBS、テレビ朝日、テレビ東京と7局がひしめき、朝から夜中の4時過ぎまで放送を垂れ流していますが、この非常時にこのような放送垂れ流しの必要性はあるのか、はなはだ疑問です。

特に昼間の時間帯など過去番組の再放送とか放送価値があるとは思えない下らない番組が多すぎます。
夜中の4時まで放送する必然性も理解できません。
昼間時間の一定時間、と夜の12時以降の放送を中断しても国民生活には何も支障がないでしょう。
放送時間を短縮すべきです、多くの家庭がその時間TVを視聴しなくなりものすごい節電効果があることでしょう。
加えて曜日によって特定の局が終日放映しない「計画停電」でも行ったらよろしいのではないですか。
どこか一局放送が中断していても国民生活には何ら支障はありません。

■マスメディアよ、まず節電すべきはあなた方自身じゃないのか!?
http://d.hatena.ne.jp/kibashiri/20110326
・・・
ネット上のフジテレビ「韓流押し」批判騒動も、野村総研が発表した「家庭における節電対策」レポートもマスメディアはすべて無視・沈黙を守っています。
報道する価値(ニュースバリュー)がないからでしょうか。

いいえ、ニュースバリューがたとえあってもマスメディアに都合の悪い事実は報道しないのです。
マスメディアがチキンなだけです。
今ネットが発達してきて私たちはある種の事象にマスメディアがまったく沈黙する事実に気づき始めました。
前々回のエントリーで図示しましたが、メディアの情報はいろいろな圧力や彼らの思惑により偏向したりときに報道がまったくされない事実を、ネットメディアが情報伝達してくれるようになりました。
f:id:kibashiri:20110803173007j:image
■ネット上のフジテレビ批判をマスメディアがまったく報道できない理由

http://d.hatena.ne.jp/kibashiri/20110803
ある種の事象をマスメディア全体が気味悪くも沈黙するのは、彼らがそれを報道することで発生するであろう圧力や不利益を恐れているためです。
「マスメディアが報道しない事象はニュースバリューがないから」は必ずしも正しいわけではありません。
そう決め付けるのは危険ですらあります。 
情報が氾濫するこのネット時代に、私たちは情報の正誤を正しくジャッジしていく、まさに情報リテラシー能力が求められているのだと思います。

マスメディアがチキンにより沈黙する「真実」がたしかにあるのです。
完全に沈黙する事象があるのです。
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