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「若い人たちの被曝を肩代わりしたい」500人のシニア部隊が原発事故収束に挑む

BLOGOS編集部

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「若い人たちの被曝を肩代わりしたい」500人のシニア部隊が原発事故収束に挑む

Q:提案書の中に、「行動隊員はボランティアでありますが、有償活動を前提にする」とあえて明記したのはなぜか?

山田:これは労災の問題です。いまの保険では、放射能災害をカバーしないんです。労災だけが補償してくれる。なので、労災に加入せずに作業させるわけには行かない。そういう意味で、最低賃金は払えるようにしなければ困る、という事です。これとは別に、ボランティア保険で放射能災害をカバーしてくれという活動もしていますが、そうそう早くは進まないので。


Q:就職先を作るというお気持ちではないと?

山田:まったくないです、できれば、もらった賃金は寄付して欲しいというつもりです。


Q:最低の対価で労災だけつけて欲しいという事ですが、職業を持ちながら作業に参加する方は、どうしたらいいのか。

山田:正直、考えていない問題です。軍でいえば「傭兵」と「志願兵」を同時に上手く使う方法を勉強しなくてはいけない。


Q:被曝労働の情報開示について、東電は彼らの肉声が出ることを拒んでいる。皆さん方は彼らの声をヒアリングしたりする予定は無いのか。

山田:そのことの重要性はわかるが、我々はそれが目的ではない。現場に入ることによって、情報が明るみにでるのはいいが、情報を明らかにするために現場に入るわけではない。



5月にインタビューさせていただいた時は、まだ160名ほどだった行動隊が、3ヶ月で500名を超えていた。日本の高度成長を支えたシニア達が、未来に日本を残すため、若者に代わって被曝を引き受けるという。そんな人たちが500人もいて、さらに参加者は増え続けているのだ。頭が下がると同時に、負けていられないという気持ちにもなった。この国の未来は我々一人ひとりにかかっているのだ。


プロジェクトの詳細、連絡先
福島原発 暴発阻止行動 プロジェクト http://bouhatsusoshi.jp/


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