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「若い人たちの被曝を肩代わりしたい」500人のシニア部隊が原発事故収束に挑む

BLOGOS編集部

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「若い人たちの被曝を肩代わりしたい」500人のシニア部隊が原発事故収束に挑む
福島原発行動隊代表 山田恭暉氏(自由報道協会主催会見) 写真一覧(5件)
60歳以上の元技術者を中心に、原発事故を何とか収束させようと結成された、「福島原発行動隊」の活動が加速している。福島第一原発の事故から5ヶ月、一般社団法人化も果たし、彼らは8月3日に東京電力・政府に提案書を提出した。【取材・構成・撮影 田野幸伸(BLOGOS編集部)】


原発収束作業への提案


行動隊代表・山田恭暉氏(以下、山田):4月始めに(行動隊参加の)呼びかけを始め、1ヶ月ほどで東京電力と会談を持った。細野さんと東電と3社協議も持つことが出来た。その後、海江田大臣とも協議し、視察団は7月12日に現地(福島第一原発)を視察。現場を見て提案が固まった。今後は具体化へ進めていく。

今回の提案内容は大きく3点、

1、収束作業はまず簡単な作業から参加
原発周辺20キロ圏内での環境汚染モニタリング作業、除染作業、瓦礫撤去、この作業を肩代わりする。現在モニタリング作業を行っている、各電力会社からの支援チーム、福島県の組織と調整作業に入る。

2、原子力施設での作業者の最適配備、被曝後の健康管理をする仕組みの構築を要望する
今回のような事故、被曝量の多い仕事では、現在の管理体制では危険が生じる。5年間で100msvの被曝上限を守るために各原発作業員をローテーションで回して、人員を確保するようにしたい。

3、中長期的な取り組み体制の構築
東電は良くやっているが現在作られているのは仮の設備で、工程表STEP2まで全て仮の設備。プロジェクトマネジメントをしっかり入れた体制作りをし、10年でも稼動できる設備を入れなければならない。


質疑応答



Q:提案書を出して回答を待っている状況だが、回答期限は?

山田:期限は設けていない。大きな組織だから、回答に2〜3週間かかるのは仕方ない。「確かに受け取りました、なるべく早く回答させていただきます」と返事はもらっている。


Q:政府や東電への提案が受け入れられなかったら、どうしますか?

山田:正直、何も考えておりません。いままでの経過から、受け入れられないことはないと思っています。辛抱強く待つか、(もしダメなら)国民の声で、受け入れるように働きかけてもらいたい。


Q:その確信の根拠は? 受け入れに前向きな発言などあったのか?

山田:細野大臣には、参議院の内閣委員会で、牧山ひろえ議員が質問をし、かなりはっきりと「前向きに検討する」と言ってくれている。少しずつ話は進んでいるので、ネガティブには考えていない。東京電力についても、作業人員不足を心配しているので、状況は悪くならないと思う。
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