ベトナムを訪れている高橋外務副大臣は、11日、ハイ副首相と会談し、ベトナム政府が計画している原子力発電所の建設について、「より高い安全水準で原子力協力を進めていきたい」と述べ、日本が引き続き支援していくことを確認しました。
経済成長に伴い電力需要が高まっているベトナムは、2030年までに原発14基を建設する計画で、このうち2021年の稼働を目指す2基の建設を日本企業が受注し、日本政府も支援することで去年10月に合意しています。11日、ベトナムのハノイでハイ副首相と会談した高橋副大臣は「東京電力福島第一原子力発電所の事故の教訓を踏まえたうえで、ベトナム政府の期待に応え、より高い安全水準で原子力協力を進めていきたい」と述べ、ベトナムの原発建設を引き続き支援していく方針を伝えました。これに対し、ハイ副首相は「日本の技術力を信頼しており、引き続き協力をお願いしたい」と要請しました。菅総理大臣は、原発への依存度を下げ、原発に依存しない社会を目指す考えを表明しましたが、原発輸出について日本政府は、すでに合意したものや交渉中のものは当面継続する方針を決めており、11日の会談で、日本とベトナムの両政府が協力の継続を改めて直接確認しました。