最終更新:2011年8月11日(木) 6時18分
英政権の警察人員削減に批判高まる
イギリス・ロンドンで発生した暴動は、その後、各都市に波及していますが、今回の暴動で、キャメロン政権が歳出削減策の一環として進める警察の人員削減に批判が高まっています。
「我々は反撃する必要がある。そして反撃は進行中だ」(イギリス キャメロン首相)
10日、キャメロン首相は、暴動鎮圧のために、これまで北アイルランド紛争でしか使ったことのない放水銃の使用を可能にしたことを明らかにし、強気の姿勢を示しました。
この強気の背景には、9日夜、1万6000人と大量の警察官をロンドンの街頭に配備したことで、暴動が沈静化し始めたことがあります。しかし、沈静化に向け警察官を大量動員したことで、かえって政権が進めている警察の人員削減に対して批判が強まっています。
「来年のロンドン五輪以降、警察官1900人が削減されます。これは阻止しなければなりません」(前ロンドン市長 リビングストン氏)
こうした批判に対し、首相は、人員の削減は街頭に立たない非現場の警察官が中心になると理解を求めました。
「街頭に立つ警察官を減らすつもりはありません。ここ2日間の実績が示しているのは、現在いる警察官を活用することで、多くのことができるということです」(イギリス キャメロン首相)
警察力と歳出削減のバランスをどのようにとるのか、政権は改めて課題を突きつけられています。(11日05:06)