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FictionJunction、梶浦由記 『stone cold』インタビュー 2
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2011年にFictionJunctionが放つシングル『stone cold』。待ちに待っていた(待たされた?)この1枚について梶浦由記に聞く。四人の歌姫を梶浦がどのように捉えているか、そして表題曲「stone cold」とカップリングの「ひとりごと」をどのように歌姫に絡ませたのか――。
PVは歌のエネルギーを伝える映像であってほしい(梶浦)
――曲作りの段階とレコーディングで、イメージに違いはありませんでしたか?
梶浦 今回はなかったですね。「この人にこう歌ってもらったらいいだろう」と考えていた通りでした。“裏切り”があった方がいい場合もあるんですけどね。全部を思い込みで決めるのも何なので。でもこの曲は案外コンストラクティブな曲なので、全部思い通りにいったのは良かったと思っています。
――あえて、予想を外そうとは思いませんでしたか?
梶浦 私、あまり裏切りが好きじゃない人なんです。裏切るための裏切り、ってやつですね。裏切った方がかっこいいと思ったらそうしますけど、これには裏切りの必要性は感じませんでしたね。
――制作時からライブでのイメージもありましたか?
梶浦 正直、作っている時からライブでやるつもりでした。というか、この時期のライブ(=Yuki Kajiura LIVE Vol.#7)でやらなかったら、それこそ裏切りですよね(笑)。でも、「大変だろうな」と思ってました。早口だし、ブレスないし、「KAORIちゃん、死ぬかな」って(笑)。(ライブで歌い)終わったらとりあえずMC入れてあげないと可哀想だな、と考えていました。
――FJのシングルは前2作でもPVを撮影しましたが?
梶浦 今回も撮っていますよ。少し非現実的な空間での撮影でした。今までは、皆が等身大なPVだったと思いますけど、今回は人工的な不思議さがありますね。
――自身の出演シーンに関して、どんな感想が?
梶浦 「減らしてくれ」っていつも頼むんですけどね。FJはYuki Kajiuraのソロユニットだと腹はくくっているので、映らないといけない覚悟はしているんです。でも、(スタッフの方を向いて)もっと少なくてもいいなって提言してはいます(笑)。
――PVに関して、梶浦さんから要望は出されましたか?
梶浦 私は映像音痴なのでイメージをお伝えするだけで、具体的なことは何も言えないですね。「ここまでは狭い空間で、ここでバッと広がる感じにしたいです」とかぐらいで。ただ、色々なPVを録ってきて、歌い手が激しく歌っているのに動いていない絵を撮られた時、ものすごく反発したことはあって。歌い手が出す感情に比例する映像であれば私は他に何もないんですけど、例えば、インターに行くところでヴァイオリンがガッとエネルギーを出していたら、ヴァイオリンを映さなくてもエネルギーのある映像であってほしいんです。歌い手が泣かんばかりに歌っていたら、泣かんばかりの映像がほしいですね。
――PVとしての基本ですね。
梶浦 そうですね。私もそれが本当に基本だと思います。私にとって大事なのは、感情がきちんと歌に沿っているか、それだけですね。
Text/清水耕司(超音速)
つづく
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2011/08/09 13:00:00
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