政治【主張】東北の電力不足 復興へ安定供給を果たせ+(1/2ページ)(2011.8.11 03:40

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【主張】
東北の電力不足 復興へ安定供給を果たせ

2011.8.11 03:40 (1/2ページ)

 東日本大震災発生から5カ月を迎えた被災地・東北の電力供給が危うくなっている。東北電力の水力発電所の供給力が豪雨で低下した上に、ぶり返した猛暑で電力需要が急増しているためだ。

 今は東京電力からの融通でしのいでいるが、暑さで電力需要がさらに増えれば、計画停電に追い込まれる恐れもある。

 被災地の暮らしを支え、復興を早期に進めるには電力が欠かせない。菅直人首相は検査を終えて安全性が確認された原発を早く再稼働させて、安定した電力供給体制を構築しなければならない。

 7月末の記録的豪雨で、東北電力では29カ所の水力発電所が被災し、合計100万キロワットの供給力が失われた。大震災の影響で女川原発なども停止したままだ。東京電力からの融通を最大200万キロワットに増やしたものの、供給予備率は5%を下回る水準で、連日のように綱渡りを強いられている。

 東電側の事情も厳しい。東日本に電力使用制限令が発動され、自動車業界が操業を週末に移すなどの節電対策でやっとしのいでいる状態だ。加えて、柏崎刈羽原発は6日の1号機に続き、23日に7号機も定期検査で停止し、計200万キロワット超の供給力が失われる。

 東日本では、今年の最大電力需要を連日更新中で、東電管内でも需給が逼迫(ひっぱく)し、東北向けの融通が困難になる恐れもある。

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