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[政治]ニュース トピック:菅首相
【民主漂流】首相退陣明言 「国民に理解してもらえてない」と八方塞がり…醜態さらすのなら、守るべきは最後のプライド
2011.8.10 21:15
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あの手この手で延命を模索してきた菅直人首相が10日、退陣を明言した。居座り続けても将来に展望が描けずにいる中で、与野党の執行部が手を握り、寄ってたかって引きずり降ろされる醜態を演じかねない状況となったことが背景にある。プライドの高い首相にとって、ならば「退陣3条件」実現を政権の成果と掲げて自ら身を退く形を演出した方が、まだ自尊心を守れると判断したようだ。
「私はやるべきことはやってきた。残念ながら、十分国民に理解してもらえていない」
首相は10日の衆院決算行政監視委員会でこう述べた。その上で「残念とか悔しいという思いは決してない」と言葉を修正したが、未練は隠しようがない。
鳩山由紀夫前首相が昨年6月の退陣表明時に語った「国民が徐々に聞く耳を持たなくなった」という“捨てゼリフ”を彷(ほう)彿(ふつ)させる発言でもある。
そもそも首相は現在、四(し)面(めん)楚(そ)歌(か)を通り越して八方ふさがりとなっている。
内閣支持率は10%台半ばと歴代最低水準にまで落ちた。これだけ民心が離れては、一時、首相がちらつかせた「脱原発解散」カードも封じられたも同然だ。
首相の政治手法を批判しているのは、首相が「仮想敵」とする官僚や経団連ばかりではない。民主党最大の支持団体である連合の古賀伸明会長も、首相に「けじめをつけるのが当然だ」と迫っている。連立政権のパートナー、国民新党の亀井静香代表にも「首相を守る人が周りからいなくなっている」と指摘される孤立ぶりだ。
それではと首相は、外交に活路を求め、9月の日米首脳会談に意欲を示し、北朝鮮訪問にも色気を見せたが、相手国に調整すら拒否される。死に体の首相に手を差し伸べるほど国際社会は甘くない。
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