多くのライトノベルの挿絵を手掛け、人気キャラクター「初音ミク」を生みだしたイラストレーター・KEIと、『ストライクウィッチーズ』(OVA版、第1期)や『咲-Saki-』といった話題作を多く生み出しているアニメーション制作会社・GONZOがタッグを組んだ新作アニメ『こぴはん』の制作が発表された。
西暦2034年、科学の発達した東京都箱柳市を舞台としながら、学園や様々な要素が融合された世界観を持つ本作は、WEBアニメを皮切りに、様々なメディアで展開していくという。
そんな期待の新作アニメ『こぴはん』スタートに当たり、第1話の収録を終えたばかりのメインキャスト陣に、本作の見どころを語ってもらった。
■魅力的なキャラクターをキャストが大解説!
──演じたキャラについて教えてください。
大久保瑠美(栂山(つがやま)ゆずき役)「今日始めて演じさせて頂いたのでまだ分からない部分もあるのですが、ゆずきは凄く活発で元気な女の子です。役を頂いた時お聞きしたのが、晴彦お兄ちゃんとあさぎお姉ちゃんにコンプレックスを持っているということだったので、今後その辺にスポットが当てられるのかどうかが気になります。元気な女の子が演じられて楽しかったです」
松嵜麗(栂山あさぎ役)「あさぎはゆずきのお姉ちゃんで、お母さんが神主をしている神社で巫女をやっています。「マガタグ」という人間の悪意や下心が具現化した、他人には見えない物を見る力を持っている女の子です。自分が憧れるような女性……凛と立って、周りに風が吹いているような女性を演じようと思っています」
下田麻美(美柱沙弥(みはしらさや)役)「沙弥は妹の沙遊(さゆ)ととっても仲のいい双子の姉です。ストレートに突き進むような、元気のいい女の子ですね。学校では放送部に所属していて、自分たちで作った番組を校内で放送しているんですが、その中で双子の仲の良さや、ノリの良さを楽しんでもらえたらなと思います」
長谷川明子(美柱沙遊役)「沙弥と沙遊は双子ということで、お洋服や外見のみならず性格も対になっています。沙弥はグイグイと前に出るタイプなのに対して、沙遊はおっとりしたタイプで、そこが彼女の魅力ではないでしょうか。学校でのラジオ放送シーンは、もともと長いお付き合いのある下田さんと、本当に二人でパーソナリティをやっているように楽しくおしゃべりさせていただいています」
世戸さおり(門倉優奈(かどくらゆな)役)「優奈ちゃんは普通の女の子なのに、なぜかすごい事をしてしまう。だけど本人にはその自覚がないという子で、そこに注目していただきたいです。普通にバイトをしたり高校に通っているという、本当に普通の子なんですが、どうやって面白いところを出していこうかな、って考えながら演じています」
櫻井孝宏(栂山晴彦役)「心優しい警察官です。以上(笑)」
柿原徹也(雲桐万年青役(くもぎりおもと))「高校3年生の男子生徒です。沙弥と沙遊と共に放送部で活動していて、チーフ的なポジションだと思います。キャラクター性やパーソナルな部分が出てきたキャラクターもいたのですが、万年青に関しては今回はまだ前面に押し出されていないので次回ご期待ください」
──印象に残ったセリフを教えてください。
大久保「オーディションの時から原稿にあったのですが『負けない』という台詞がゆずきは多いんです。晴彦お兄ちゃんやあさぎお姉ちゃんに負けないぞという昔からの気持ちや、性格が表れているようで印象に残っています。成長してからも運動神経が良いので色々な部活の助っ人もしていて、そこでも負けず嫌いの性格なんだなと思うシーンがけっこうありました」
松嵜「まだ今日の収録では出てこなかったのですが、オーディションの時にしゃべった、神社の銀杏の木にあさぎが語りかけるシーンのセリフが好きですね。本編での登場が楽しみです」
下田「ラジオの場面では「こちらでメールをお待ちしています」というセリフとともにメールアドレスが画面に出てくるんです。実際に、そこにメールを送ると何かメッセージが皆さんに届くそうですよ。どんなメールが届くのか、そして、観ていただいた方から何か感想が送られてくるのかな、と楽しみです。『こぴはん』と現実の世界がリンクしているようで、いいですよね」
長谷川「双子の沙弥と沙遊が息をぴったり合わせてしゃべるシーンがあるんですが、そこが難しかったですね(笑)。でも何とかピタッと合ったところが収録されていると思うので、そのセリフを聴いていただければと思います」
世戸「優奈ちゃんは劇中で「嫌です」というセリフを何回か言っているのですが、そんなことを言っておきながら、蓋を開けてみたらすごい事になっている。きっと彼女は空気のように流されて、何となくこういうことをやっているんだろう、というのが出ていると思いました」
櫻井「途中で茶化されてしまうのですが、「警察官だった親父の背中を見て自分も同じ道を歩もうと思った」と語るシーンがあって、優しい雰囲気の晴彦も芯は強いんだなと分かる台詞でした。警察官としての彼の思いやプライドが感じられて印象深かったです」
柿原「今回、自分はセリフが少なかったんですが、強いて挙げるのならば「本番入ります、よろしくお願いします」と沙弥と沙遊にバトンを渡すところです」
大久保「瓜野比呂美(うりのひろみ/CV:伊瀬茉莉也)ちゃんというキャラが、なぜパペットを持っているのか。見た感じ不思議キャラっぽいのでどんな子なのか?が気になるので、今後に期待しています」
松崎「私も比呂美ちゃんの持っている「りょーま」っていうパペットが気になります(笑)」
下田「晴彦さんの見た目が気になります。彼の衣装は、警察官の制服なんでしょうか(笑)」
長谷川「みんなとっても個性的で素敵なキャラばかりなので、私も『こぴはん』に初めて触れるファンの方と一緒にキャラクターを色々知って、好きになっていけたらと思います」
世戸「今日の収録では、お話のメインにはならなかった比呂美ちゃんやあさぎお姉ちゃん、蛍(鬼藤蛍/CV:田中理恵)さん。あとセリフの少なかった万年青君。彼女たちがメインになった時に、どんなお話が展開するのかを楽しみにしています」
櫻井「栂山三兄妹の様子が気になりますね。あと、彼はあんなビジュアルですけど、性格は田舎の交番が似合いそうなおっとりとした人なので、もっと警察官然としたシーンが見てみたいです」
柿原「万年青君が気になります。まだ万年青君がどういう子なのかが明確には出来上がっていないので、今後の彼の活躍を自分自身が一番期待しています」
──ファンへのメッセージをお願いします。
大久保「2034年のちょっと未来のお話ということで、今回の収録ではどれぐらいの未来なのか?どんな感じの未来なのか?が凄く気になっていました。今後個々のキャラクターにスポットが当たって、世界が広がっていくようなので、私もドキドキしながら皆さんと一緒に『こぴはん』を楽しんでいきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします」
松崎「私もまだ謎の多い『こぴはん』という作品を楽しんでいきたいと思います。皆さん、一緒に作品を盛り上げていきましょう!」
下田「個人的にKEIさんの絵がすごく好きなので、こういう形で作品に関わらせていただけて幸せです。主人公があまりちゃんと決まっていないオムニバス形式の作品ということで、エピソードによって内容や作品のカラーも変わってくると思います。皆さんの好きな話を見つけていただけたらと思います」
長谷川「双子が他のキャラとどんな風に活躍するのか、楽しみです。色んな展開を皆さんと楽しみたいと思います」
世戸「(アニメ本編が)インターネットで配信されるということを今日初めて知ったのですが、それ以外今後の事をあまりお聞きしていません。ということで、今後は色んな展開を期待していただければと思います」
櫻井「2034年。23年後僕はちょうど60歳なのですが、一体どんな未来になっているのでしょうか? 一足早く知りたい方は『こぴはん』を見てください」
柿原「今回、KEIさんとGONZOさんが誰も志したことが無いような新しい挑戦をしていると僕は感じています。その一員として参加させて頂ける事を大変嬉しく思っています。勇気だったりパワーだったりこの作品を通して与えられれば、そして僕らも貰うことができたら嬉しいなと思います。新たなことを始めるにも応援してくださるファンの皆様がいて初めて作品が成長すると思いますので、『こぴはん』どうぞよろしくお願いします」
インタビューは終始和やかな雰囲気の中で行われたが、様々な可能性を秘めている作品だけあって、誰もが『こぴはん』というタイトルに大きな期待と、その一翼を担うという責任を感じている様子がうかがえた。
最後にプロデューサーの大貫一雄氏が、
「アニメーションだけを作るつもりはありません。漫画や小説、ゲームなど色々なメディアで展開しようと仕込んでいる最中です。これから何年、この作品と付き合うことになるのか正直分かっていません。実はキャストの方にも、これからのネタばらしは一切していません。それがオリジナル作品の面白さでもあると思います。これからもよろしくお願いいたします」
とコメントし、記者のみならずキャスト陣に向かって一礼。『こぴはん』にかける情熱に、出演者たちも改めて身も心も引き締めた様子で「よろしくお願いします」と応えた。
いまだその全容が明かされていない『こぴはん』の続報に期待したい。
(文中敬称略)(text=内田希/PICKUP)
■配信情報
ニコニコ動画にて8月11日(木)より隔週配信決定!
◇初回配信日:8月11日(木)24:00
*以降隔週木曜日深夜24:00配信(予定)
「こぴはんちゃんねる」(ニコニコ動画内)http://ch.nicovideo.jp/channel/copihan
■公式サイト
http://copihan.com/
(C)2011 百天神社振興会/こぴはん製作委員会