実質的な定期検査を終えながら、5か月も調整運転を続ける異例の事態となっている北海道電力泊原子力発電所3号機について、国の最終検査が、9日と10日行われました。検査で異常は見つからなかったということで、国は、早ければ11日にも、営業運転への移行を認める方針で、震災後、定期検査中の原発が営業運転を再開する初めてのケースとなります。
泊原発3号機は、実質的な定期検査を終えていますが、福島第一原発の事故を受けて、営業運転への移行の手続きに入らないまま、通常1か月程度行う調整運転を、5か月も続ける異例の事態になっています。この問題を巡り、9日北海道電力から営業運転への移行に必要な最終検査の申請が出されたことを受けて、経済産業省の原子力安全・保安院が、9日と10日の2日間、検査を行いました。検査は、最大出力で動かしている原子炉の状態を、4時間にわたり確認するなど、およそ260の項目について調べたということで、異常は確認されなかったということです。原子力安全・保安院は、11日、結果を原子力安全委員会に報告し、海江田経済産業大臣などにも意見を聞いたうえで、早ければ11日にも営業運転への移行を認める方針で、震災後、定期検査中の原発が営業運転を再開する初めてのケースとなります。