中日スポーツ、東京中日スポーツのニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 中日スポーツ > サッカー > 紙面から一覧 > 記事

ここから本文

【サッカー】

【目撃者】就任1年目 日韓戦「3度目の正直」

2011年8月10日 紙面から

 2014年ワールドカップ(W杯)アジア3次予選前最後の強化試合として、日本代表は10日午後7時半から、札幌ドームで行う国際親善試合で宿敵の韓国代表と対戦する。前日9日の公式練習で、この日午前に合流したMF松井大輔(ディジョン)ら全23選手が最終調整。DF今野泰幸(FC東京)はプロデビューの地で13年ぶりのホームでの日韓戦白星に自信をみせ、ザッケローニ監督は「3次予選の北朝鮮戦(9月2日)、ウズベキスタン戦(同6日)を前に大切な試合になる」と話した。また来年のロンドン五輪出場を目指すU−22日本代表は10日午後4時から、U−22エジプト代表と対戦する。

 就任1年目で3度目の宿敵戦。ソウル、ドーハで「日韓戦」の熱量の大きさを肌で感じ取り、イタリア人指揮官の認識も大きく変遷したようだ。

 昨年10月。北朝鮮との国境線、イムジン川を望む坡州(パジュ)。日韓戦の重みを問われ、ザック監督は「そういった話はスタッフから聞いている。重要なことは分かっているが、一番の目的はチームが成長すること」と受け流した。もっとも、当時は就任2戦目。「歴史的な背景は伝えたけど、さすがにそれどころではなかった」(協会関係者)。誇り、意地が真っ向から衝突する激戦で選手を知る好機。それがザック監督の本音だった。

 今年1月、アジア杯準決勝前日。「日韓戦はイタリア−ドイツのようなものか?」。欧州メディアから飛んだ質問に、指揮官は「韓国がどう思っているか分からないが、少なくとも日本はそう思っている」と応じた。7カ月後の札幌では、両国の地理条件やW杯での躍進、多数の欧州組の存在を挙げ、「因縁、ライバル意識があるのは当然の流れだ」。淡々と発した言葉に、強烈な矜持(きょうじ)をにじませた。

 「アルベルト(ザック監督)は(就任して)1年近くたった今でも日本に対する興味はまったく尽きないようだし、日本が本当に好き。だから、『もっと強くしたい、もっと強くなる』っていつも言ってますよ」と協会関係者。ザック監督自身の“日本人化”−。日韓戦の重要度、重みはより増しているように映る。だから、だろうか。「準備はできている。あとはやるだけだ。選手には全幅の信頼を寄せている」。公式会見で残した力強いセリフが珍しくもあり、とても印象的だった。

 過去には指揮官の解任騒動に発展することが何度もあり、韓国では「ギロチンマッチ」とも呼ばれる因縁の一戦。就任後2試合はドロー、PK勝ち。90分完全決着こそが、ザック監督にとって「3度目の正直」になる。

 

この記事を印刷する

PR情報

Ads by Yahoo!リスティング広告



おすすめサイト

ads by adingo




中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ