西日本新聞

郷原委員長「組織風土に踏み込む」

2011年7月28日 01:29 カテゴリー:社会 九州 > 福岡

 「震災を契機に、原発の安全を啓蒙(けいもう)する立場から安全について審判を受ける立場に変わったのに、震災前のやり方で対応した。そこに問題の本質があるのではないか」

 第三者委の委員長に就いた弁護士の郷原氏は、就任会見でこう分析してみせた。「これまでに同様の事案を何件もやっている」。発言には企業コンプライアンス(法令順守)の「プロ」としての自信と自負がにじむ。

 元東京地検特捜部検事。2001-03年の長崎地検次席時代には、自民党長崎県連の違法献金事件捜査を指揮した。企業法務に詳しく、06年の退官後、総務省顧問や名城大教授を務める。

 やらせメール問題に関しても委員長就任前から積極的に発言。19日付のブログでは、真部社長の早期辞任を求めた海江田万里経済産業相を「電力会社を主導して原発推進してきた大臣に、九電の責任を問う資格があるのか」と批判。「九電は経産相の無神経な発言に振り回されず、問題対応のベストの体制を維持すべき」と記した。

 この日の会見でも、社長の進退を問う質問が相次ぐと、「第三者委終了まで社長にとどまるようお願いした。(第三者委に対し)しっかり応対してくれるトップがいないと駄目」と語った。

 東大理学部卒業後、鉱山会社に技術者として勤務し、検察官に転身した異色派。灰色のスーツに紺色ネクタイというクールビズとは無縁なスタイルで、最後まで冷静に応答した。「組織風土まで踏み込み、再発防止策を検討していく」

=2011/07/28付 西日本新聞朝刊=

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