東海呼称問題:米英が「日本海」表記支持

韓国の外交力に限界

【金真明(キム・ジンミョン)記者】 韓国政府は1992年に東海(日本海)の英語名を「East Sea」と定めて以降、過去19年にわたり、「東海」という表記の普及に努めてきたが、成果が挙がっていない。韓国外交筋は8日、米国が最近、東海の呼称に関する意見提出を国際水路機関(IHO)から求められ、「日本海」と単独表記することを支持する内容の公式書簡を送ったことを明らかにした。英国も米国と同じ意見とされる。

■日本海単独表記が優勢

 これについて、韓国政府は「日本政府の見解にばかり味方している」と反発したが、米国側は「政府レベルの意見ではなく、地名委員会が定めたガイドラインに沿って、専門家が示した意見だ」と説明したという。米国は「海洋の呼称は併記しない」という「単一呼称原則」に従い、東海と日本海という二つの呼称を併記することに反対している。一つの呼称で表記するならば、20世紀初めから世界の地図で主流となっている「日本海」という呼称を選ぶべきとの立場だ。

 IHOは世界の地図作成の基準となる公式海図「大洋と海の境界」の第4次改訂版を作成するため、「東海」という表記に関する意見の提出を各国に求めている。IHOに加盟する約80カ国のうち、27カ国の専門家で構成する実務グループがこの問題を調査し、報告書をまとめた後、来年開かれる第18回IHO総会に提出する。

 実務グループには、日本の専門家(1人)より多い韓国の専門家(3人)は参加しているが、米英など大多数の国々が日本海単独表記を支持すれば、実務グループが作成し、来年のIHO総会に提出される報告書の最終結論は日本海になる可能性が高い。

■82年間変えられなかった結論

 東海を日本海とだけ表記する誤った国際的慣行は、82年前の1929年に始まった。19年に国際水路会議が常設機関を設置することを決議し、21年に「国際水路局」として発足したIHOは、29年、37年、53年に公式海図の第1-3版を発行した。日本は植民地時代の29年に日本海単独表記の決定を引き出した。

 韓国政府は92年から東海の表記普及に乗り出した。韓国では東海単独表記を原則とし、海外では日本海が主流となっている点を考慮し東海と日本海の併記を目標としている。IHOが53年以来行っていない公式海図の改訂に合わせ、日本海と共に東海という呼称が反映されるように努力してきた。韓国政府の分析によれば、全世界の地図の約28%が東海と日本海という二つの呼称を併記している。2002年の第16回IHO総会では、そうした努力が実を結んだかに思われた。韓日間の攻防を受け、IHOは日本海という表記を消去し、この問題に関する合意が成立するまで、呼称を空白のまま残すとの草案を作成した。そして、加盟国による表決が行われるはずだったが、実現しなかった。日本政府が背後で外交力を集中させ、総力戦で臨んだためだった。07年の第17回IHO総会でも表決は行われなかった。来年の総会で結論が下されるかどうかも不透明だ。

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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