「ブラックサンダー」をご存じだろうか。ココアクッキーをチョコレートでコーティングした、甘くてほろ苦いチョコレート菓子だ。北京五輪に出場した選手の好物として人気になり、定価30円ながら年間20億円を売り上げるヒット商品となっている。しかし実は販売不振で製造中止になった過去もあったという。ブラックサンダーはいかにして復活し、人気になったのか。
ブラックサンダーといえば、2008年の北京五輪の際、男子体操銀メダリストの内村航平が「好物」として挙げたことでブレークしたチョコレート菓子だ。内村効果は大きく、売り上げはその前年までの10億円から20億円に倍増。その勢いをキープし、昨期(09年8月~10年7月)も売り上げは20億円強、個数にして1億2800万個を売った。日本国民全員が1つずつ食べた計算になる。製造する有楽製菓の売り上げも、北京五輪前の46億円から昨期は約72億円と右肩上がりの成長が続いている。
人気の秘密はなんといっても味の良さ。チョコで包まれたクッキーのサクサク感もクセになる。またブラックサンダーというお菓子らしくないネーミングに加え、パッケージには「黒い雷神」「おいしさイナズマ級」という遊び心あるコピーなど、気を引くポイントがいくつもある。こうした要素が重なって、ブレーク前からネット上で話題になっていた。起爆剤となった内村の発言の前から、知る人ぞ知る人気商品だったのだ。
今でこそ人気のブラックサンダーだが、実は1994年の発売開始直後に一度製造が打ち切られたという。理由は売れないから。同社企画開発課主任の鈴木孝幸氏(写真②=44)によれば「当時の売り上げは3000万円ぐらいでした」といい、工場の効率を上げるために〝切り捨て〟られたのだった。
しかし、九州地方では人気が高かったことから、九州地区担当営業マンが復活を直訴。当時専務だった河合伴治氏(現社長)が製造再開を決め、約1年の空白を経てブラックサンダーはよみがえった。
その後は地道な営業で売り上げを伸ばし、パッケージも変更。そして05年ごろ、大手コンビニで全国・通年販売されるようになると、売上個数は前年の300万個から846万個まで激増した。さらに06年にはネットの人気ブログで取り上げられるなど話題になり、2242万個とまたもや激増した。
鈴木氏によれば「パッケージは、視界に入った時に『ん?』と気になるような工夫をしました。商品を知らずに通り過ぎる人が、どうすれば商品を買ってくれるかを考えました。コンビニに駄菓子コーナーができたこと、チョコ菓子なので4~9月は販売中止していたのが、通年で全国で売っていただけるようになったのは大きいです。そしてネットで話題になった影響も大きい」という。ブレークの下地はこうして整ってきていた。
ブラックサンダーの人気を受け、ビッグサンダー、ちびサンダー、白いブラックサンダー、モーニングサンダー、さらに他社とのコラボで誕生したブラックサンダーアイスも登場。関連商品も人気になっている。
同社の河合社長は、スニッカーズをブラックサンダーのライバル商品として捉え、「国内でアメリカのお菓子にトップは取らせないという意気込みで」と〝打倒!スニッカーズ〟を宣言。「チョコは世界に市場があるお菓子です」と海外進出を視野に入れている。今後もブラックサンダーを巡って、ワクワクする展開が待っていそうだ。
人気の秘密はなんといっても味の良さ。チョコで包まれたクッキーのサクサク感もクセになる。またブラックサンダーというお菓子らしくないネーミングに加え、パッケージには「黒い雷神」「おいしさイナズマ級」という遊び心あるコピーなど、気を引くポイントがいくつもある。こうした要素が重なって、ブレーク前からネット上で話題になっていた。起爆剤となった内村の発言の前から、知る人ぞ知る人気商品だったのだ。
今でこそ人気のブラックサンダーだが、実は1994年の発売開始直後に一度製造が打ち切られたという。理由は売れないから。同社企画開発課主任の鈴木孝幸氏(写真②=44)によれば「当時の売り上げは3000万円ぐらいでした」といい、工場の効率を上げるために〝切り捨て〟られたのだった。
しかし、九州地方では人気が高かったことから、九州地区担当営業マンが復活を直訴。当時専務だった河合伴治氏(現社長)が製造再開を決め、約1年の空白を経てブラックサンダーはよみがえった。
その後は地道な営業で売り上げを伸ばし、パッケージも変更。そして05年ごろ、大手コンビニで全国・通年販売されるようになると、売上個数は前年の300万個から846万個まで激増した。さらに06年にはネットの人気ブログで取り上げられるなど話題になり、2242万個とまたもや激増した。
鈴木氏によれば「パッケージは、視界に入った時に『ん?』と気になるような工夫をしました。商品を知らずに通り過ぎる人が、どうすれば商品を買ってくれるかを考えました。コンビニに駄菓子コーナーができたこと、チョコ菓子なので4~9月は販売中止していたのが、通年で全国で売っていただけるようになったのは大きいです。そしてネットで話題になった影響も大きい」という。ブレークの下地はこうして整ってきていた。
ブラックサンダーの人気を受け、ビッグサンダー、ちびサンダー、白いブラックサンダー、モーニングサンダー、さらに他社とのコラボで誕生したブラックサンダーアイスも登場。関連商品も人気になっている。
同社の河合社長は、スニッカーズをブラックサンダーのライバル商品として捉え、「国内でアメリカのお菓子にトップは取らせないという意気込みで」と〝打倒!スニッカーズ〟を宣言。「チョコは世界に市場があるお菓子です」と海外進出を視野に入れている。今後もブラックサンダーを巡って、ワクワクする展開が待っていそうだ。
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