県条例効果 恐喝未遂容疑で組員逮捕 御殿場署など(8/ 9 09:07)
みかじめ料名目で飲食店経営者に現金を要求したとして御殿場署組織犯罪対策推進本部と県警捜査4課などは8日、恐喝未遂の疑いで御殿場市御殿場、指定暴力団稲川会系森田一家組員(39)を逮捕した。県暴力団排除条例の存在を知った経営者が要求を拒否したことで、現金の被害は無かった。
逮捕容疑は7月27、28の両日、御殿場市内の飲食店前で40代の女性経営者に対し、「お付き合いをしてくれれば、迷惑は掛けない」などと脅して現金を要求した疑い。容疑者は「金を脅し取るつもりはなかった」などと犯意を否認しているという。
同署によると、女性経営者は同月28日、御殿場市内で暴力団追放運動などを行っている「御殿場駅地区暴力団との絶縁推進委員会」の総会に出席し、今月1日に施行した県暴力団排除条例の存在を知り、同容疑者からの要求を拒否した。その後、女性が同委員会に相談、被害が発覚したという。
県暴力団排除条例では暴力団への資金提供を禁止し、利益供与した悪質な事業者を公表する。同署は「条例が生きた好例。今後も条例を後ろ盾に、暴力団の不当要求に応じないよう呼び掛けていく」としている。