2011年6月10日 2時36分
関西電力が猛暑となった場合の電力のピーク需要を抑えるため、大企業など一部の大口需要家に例年比15%の節電協力を要請することが9日、明らかになった。関電は定期検査中の原発の再稼働を目指しているが、地元の福井県が慎重な対応を求めている。関電は原発が再稼働しなかった場合に備え、供給力の確保を急ぐ一方、大口需要家に節電を求めることにした。供給力の上積みと節電を組み合わせて、猛暑となっても停電なしでピークを乗り切る方針だ。
関電管内で電力を大量に使う大口需要家はメーカーの工場や商業ビルなどで、販売電力量の約3割を占める。節電要請は電力需要のピーク時にエアコンの使用を控えたり、工場のフル稼働時間をずらしてもらうことなどで、需要ピークを抑えることが目的だ。
関電の今夏ピーク時の需要予想は2956万キロワット。関電の原発11基中、定期検査中の原発4基と日本原子力発電の1基が停止したままだと、供給力は2937万キロワットに下がる。