北澤防衛大臣は、国連のパン・ギムン事務総長と会談し、パン事務総長が、アフリカの南スーダンでのPKO=平和維持活動に陸上自衛隊の施設部隊を派遣するよう要請したのに対し、北澤大臣は、慎重な姿勢を示したうえで、PKOの司令部要員の派遣については、前向きに検討する考えを伝えました。
会談で、国連のパン・ギムン事務総長は、カリブ海のハイチでの国連のPKO=平和維持活動に陸上自衛隊が参加していることについて「深く感謝する」と述べ、謝意を示しました。そのうえでパン事務総長は、先月独立したアフリカの南スーダンでのPKO活動について、「国際社会が深く関心を持っている」として、道路などのインフラ整備を支援する陸上自衛隊の施設部隊を派遣するよう要請しました。これに対し北澤防衛大臣は、東日本大震災への対応や、ハイチでの施設部隊の活動時期などを見極める必要があるとして、慎重な姿勢を示しました。そのうえで、北澤大臣は「PKOの司令部要員として自衛隊員を派遣することについては国連側と協議していきたい」と述べ、PKOの司令部要員の派遣は前向きに検討していく考えを伝えました。会談のあと、パン事務総長は記者団に対し、「施設部隊の派遣を前向きに検討してもらえるよう期待している」と述べました。