2011-08-08
現実変革より池田礼賛――悲しき学会員の一典型
本ブログ6月17日に掲載した「原発推進派の池田大作」について、異を唱えている学会員がいる(http://d.hatena.ne.jp/sokaodo/20110804/p3)。池田が30年も前に、A・ペッチェイ博士やルネ・ユイグ氏との対談で原発の危険性について警鐘を鳴らしているのに、その事実を隠して誹謗していてけしからん、ということらしい。ペッチェイ対談は1984年、ユイグ対談は1981年なので、トインビー対談(73年)の時から池田の認識が変わったということなのだろう。79年にスリーマイル島の大事故が起こっているので、それで主張を変更しただけだ。「原発推進派の池田大作」の項でも指摘したが、池田の主張はコロコロ変わるので、その文証がまた加わった形となった。池田はじめ学会は、トインビー対談を他のものよりもかなり特別視しているので、原発云々についてその記述がある以上、「推進派」と認定されても仕方ないだろう。今後は削除・訂正するか、何らかの断り書きを入れるべきだ。
さて、この学会員(以下、氏)がおっしゃるように、30年も前に池田が原発に警鐘を鳴らしていたのに、学会員たちは何をやっていたのか。推進派である公明党を一生懸命応援してきており、この点についてはまったく弁解の余地はないだろう。それはともかく、注目すべきは、氏に見るような、「反省すべきは先見の明を持つ池田を宣揚できていなかった自分(あるいは学会員)」、という驚くべきメンタリティである。原発について思考せず、政治に働きかけもせず、一般社会に訴えることもせず、結果としてフクシマのような事態を起こしてしまった一国民である私、を反省するのではなく、「先見の明を持った池田大作を宣揚できなかった」と反省してしまう姿勢に、恐ろしく大きな歪みを見てしまうのは筆者だけではないだろう。たとえば、学問の世界にも師弟関係がある。師が高邁な理論を発見した立派な学者だったとして、弟子が「〇〇先生はすごい」と世界に向かって喧伝しても、「ああ、そうですか」で終わるだけだ。その弟子が師に匹敵する、あるいは勝る業績を残したときに初めて「師は立派な方だったのだろう」と思われるのである。そもそも、池田のように「オレを宣伝してこい。宣揚するのが弟子の道」などと言う師がどこにいるのだろう。池田を宣揚しなかったことではなく、原発の危険性を見過ごしてきたそのことが問題なのではないだろうか。
氏は池田と組織(含公明党)に期待を抱いているようだが、それは幻想だ。池田は著書などでは建前できれい事しか言わないが、組織や党は本音で動かしている。たとえば、記憶に新しいイラク自衛隊派遣や首相の靖国参拝についても、「池田は反対だが、党が勝手にやった(許した)」というような形にしている。いつでも言い逃れできるように、手を打っている。太田昭宏・前公明党代表が言ったように、池田は宗教家や思想家としてはまったく評価できないが、戦術家としてはやはり天才的ところがある。本ブログでも創共協定や宗門問題について詳しく見る機会があるだろうが、同様なのである。
創価学会と公明党が池田の意向を無視して動くことはない。それは不可能である。池田がそのように組織化したからである。池田は表向き理想を説くが、裏では現実的な手を打っている。ゆえに、傑出したオルガナイザーと言えるのだが・・・。この原発についても、池田がユイグ氏に語ったように、そこまで本気で危険だと考えていれば、組織や党を指導して廃止の方向へ持っていくことは可能なはずである。お得意の組織をあげての署名活動もできただろう。いや、絶対にできたはずだ。真の指導者ならそうすべきだ。しかし、言いっぱなしなだけで、現実にはなにも改善されていない。これが池田のいつもの手なのである。
氏は、「核ロビーが原発推進を日本の「国体」にしてゆく過程で、先生が発した「厳しい警告」が邪魔になったのは明らかです。公明党を思考停止に導き、その沈黙が学会そのものを呪縛していったことは容易に想像できます。」と言っているが、残念ながら、妄想だ。そう理解したい気持ちはわかる。しかし、フクシマの事故が起きる以前に、公明党が本気で「脱原発」などを掲げようものなら、池田から厳しく叱責されたに違いない。なぜなら、創価学会・公明党は、権力の中枢に座ることを最大の目標にしてきたからである。ゆえに、脱原発などという国策・権力に反する損な主張をするはずがない。そういうことをさせない池田は、やはり有能な現実主義者なのである。組織で池田の主張を真に受けて実際にやったら、池田本人から粛清されるだろう。だから、誰も30年前の話などは真剣に考えてこなかったのである。末端会員が真面目に考えて実践しても、本部から鎮圧される。それを指示しているのは何を隠そう池田本人だ。しかし、会員たちは「先生はわかってくださっているのに、本部の連中が悪いんだ」と理解するだろうが、それは違う。そう仕向けているのは池田である。何人の心ある側近や本部職員が池田から離れて行ったか・・・。悲しいが、これが現実だ。
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- 2011-08-08 アントニオ木村jrの何でもあり絵日記 4/73 5%