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お〜いお茶新俳句大賞 > 第十六回 > 佳作特別賞 その2

第十六回受賞作品
第十六回伊藤園お〜いお茶新俳句大賞
各部門受賞者
外国語俳句
優秀学校賞
優秀家族賞
佳作特別賞その3 佳作特別賞その2 佳作特別賞その1 佳作特別賞
都道府県賞
ユニーク賞
後援団体賞
審査員賞
一般の部B(40歳以上) 一般の部A(40歳未満) 高校生の部 中学生の部 小学生の部(幼児含む) 優秀賞
各部門大賞
文部科学大臣奨励賞
佳作特別賞
その2

書きぞめの一文字ゆがんだくやしさよ 三重県 谷中 愛彩 14
赤とんぼ故郷の山近くなり 大阪府 谷口 大介 14
いつもより静かに始まる雪の朝 大阪府 上田 菜生 14
初夢にでたのは母の怖い顔 大阪府 今西 晶子 14
見上げれば雲もマラソン冬の空 大阪府 水上 香奈子 14
田んぼ道みんなで夕焼け見て歩く 大阪府 吉井 阿子 14
オリオンを見上げる空の深さかな 大阪府 西村 志帆 14
懐かしや田舎の祖母のにっころがし 大阪府 八木沼 友貴 14
大晦日お風呂の中で年を越す 大阪府 池内 慶也 14
グリンティーこがらしの日に父と飲む 大阪府 生島 継人 14
いつもいる子犬に話す僕がいる 大阪府 河内 悠吾 14
洗たく物冬もいっしょにたたんでよ 大阪府 前田 拓希 14
母さんに寒いジョークと熱いお茶 大阪府 田中 彩由里 14
強いです山で育った兜虫 大阪府 浦宗 侑希 14
手をこすり順番待ってる初詣で 大阪府 守屋 祥子 14
つぼみには夢がいっぱいつまってる 大阪府 吉岡 舞 14
消しゴムの三つに割れし冬深む 大阪府 脇田 躍志朗 14
グローブでつかみきれない光る夢 兵庫県 大前 竜也 14
北風に追いつめられる受験生 兵庫県 福島 綾子 14
霜柱ふみて楽しき朝の道 兵庫県 瀬戸 健登 14
立ち止まる細い雪道ゆずり合い 兵庫県 松本 菜乃花 14
ポップスにはまっておりしゆかたかな 兵庫県 佐古 佳史 14
わびしさを溶かしてくれる春の風 兵庫県 李  14
花ばなの吐息の混った春の風 兵庫県 金谷 侑利 14
プロポーズ蛙たちも必死です 兵庫県 中本 瑞姫 14
満月も急いで昇る師走かな 兵庫県 車野 美礼 14
百円と闘志投げ込む初詣 奈良県 野村 安住 14
サンタクロースの足だけ見えた枕もと 和歌山県 浜本 梓 14
まったりと生きたいと思い亀を飼う 和歌山県 半田 陽亮 14
いつまでもつまんでいたい祖母の耳たぶ 和歌山県 深本 真央 14
新学期新芽と共にやってくる 和歌山県 西村 仁志 14
手鏡に吐息吹きかけ仲直り 和歌山県 西尾 友美 14
広島が寒くてきみに手紙書く 広島県 沖本 泰征 14
新雪や赤い椿と二重奏 広島県 佐藤 弓華 14
沖縄の空をよごす戦闘機 広島県 藤井 淳士 14
沖縄は恒久平和と歌の国 広島県 亀川 彩文 14
雪だるまとけてぴちゃぴちゃ話し中 広島県 大土井 郁美 14
沖縄の悲しみ刻む糸数壕 広島県 小川 拓哉 14
階段にふたりならんでひな人形 広島県 末田 良輔 14
雪かぶる僕そっくりのお地蔵さん 広島県 深田 啓太 14
祖母からのメール手袋はずし見る 広島県 小川 真依 14
夏休み線香花火と共に消え 広島県 河井 祐希 14
あたたかい声がとびかう市場あり 広島県 山尾 佑夏 14
梅の花にぎりこぶしを開きゆく 山口県 田中 有祈子 14
本の中いつも光が満ちている 徳島県 大西 彩 14
ストーブがそっと寒さをのみこんだ 愛媛県 山本 みなみ 14
お年玉樋口一葉見えかくれ 愛媛県 土居 和香奈 14
柿畑家族で集う焚き火かな 愛媛県 山内 美緒 14
嬉しい日一つ飛ばしで階段登る 高知県 須賀 彩 14
冬の日にふれる校章つめたくて 福岡県 荒巻 遥 14
しめ縄の角度にこだわる祖父母かな 福岡県 畑 紗穂 14
テスト中よそ見の先は鳥一羽 福岡県 野崎 百合那 14
蛍獲て我の手の中青に染まり 福岡県 藪内 耀子 14
潮まねきまねして弟右手挙げ 福岡県 田中 武征 14
雪ダルマ夜の町を見守っている 福岡県 荒巻 奈美 14
小さき掌も一人前と餅丸め 福岡県 中村 裕佳 14
朝練のクラリネットの冷たさよ 福岡県 大森 南 14
初詣で気合いを入れて二拍手す 福岡県 中村 謙太 14
大口をあけて牡蠣汁すすりけり 福岡県 井芹 峻輔 14
夏の海日差しばかりが散っている 福岡県 下野 恭兵 14
はっぱに虫秋の楽譜のできあがり 福岡県 松本 あい子 14
春風が眠り薬を持ってくる 佐賀県 畑山 結香 14
オリオン座口開け眺める部活あと 長崎県 樽田 萌 14
「おかえり」とさんまのにおいがうれしいな 熊本県 増永 美咲 14
春の陽が当たる若葉はシャンデリア 熊本県 堀 洋平 14
春の午後大きな雲と旅をする 宮崎県 清水 法子 14
月光に心奪われ時過ぎる 宮崎県 瀬之口 正太郎 14
教室にかざる菜の花離任式 宮崎県 倉岡 奈美 14
気付いたら風になってた白い息 鹿児島県 国本 萌美 14
冬の海なぜか悲しいねずみ色 北海道 内田 大輔 15
氷柱から落ちる雫で春が来る 北海道 滝 このみ 15
大吉が出るまで引いてる受験生 北海道 後藤 慶宏 15
ひな壇の一番上に座りたい 北海道 石橋 美佳 15
星月夜近くて遠い父の影 北海道 森本 康太 15
寒椿朝日を浴びて嬉しそう 宮城県 鈴木 啓臣 15
雪の田に一人と一匹足のあと 宮城県 大泉 学 15
満月を見ながら思う円周率 山形県 難波 みち 15
クリスマス妙に張り切る父がいる 山形県 井上 佳菜 15
球根の動く気配や冬日向 福島県 尾形 あゆみ 15
夏の空絵の具にはない澄んだ青 福島県 渡邉 隆哉 15
さよならを言いかねている赤とんぼ 福島県 太田 隆仁 15
窓越しに四角い冬の一ページ 茨城県 武田 侑梨子 15
「帰ろう」とそんな一言欲しい冬 茨城県 川村 彩佳 15
夕空にとんぼの団体低飛行 栃木県 三嶋 淳也 15
後輩の活躍を見て卒業す 群馬県 栗原 幸奈 15
ポケットにお守りしのばせ挑む春 群馬県 金井 良介 15
初雪や軟着陸して姿消す 群馬県 小菅 成明 15
富士山を見ながら通うスクールバス 埼玉県 長翁 望久李 15
そばを打つ父の姿を見る大晦日 埼玉県 今西 真澄 15
柊のトゲのような我が受験 埼玉県 冨永 創一 15
パレットをひっくり返す秋の山 埼玉県 鈴木 千佳 15
母と立つおせち料理の台所 埼玉県 栃倉 夏来 15
三角形定規でひける冬の空 埼玉県 神澤 聖也 15
雪の中必死に生きる若葉あり 埼玉県 並木 大輔 15
受験写真誰もがみんな優等生 埼玉県 田村 有希 15
さくさくと単音奏でる朝のしも 埼玉県 山田 綾香 15
ゆらゆらと揺れる将来ヤジロベエ 埼玉県 松井 一弘 15
新緑のあおを覚えた2才の目 千葉県 大木 茉莉奈 15
新幹線春の京都へドアが開く 千葉県 林 優香 15
鍵盤を愉快に踊る僕の指 千葉県 青木 智哉 15
久々に会ったらまずは背比べ 千葉県 市原 望美 15
受験票おもちと一緒に神棚へ 千葉県 近藤 美紀 15
猿軍団みんなで抱き合う寒さかな 千葉県 久力 菜緒 15
飛行機が雲を引っぱる冬の空 千葉県 時田 明日美 15
よく焼けた少年の歯が眩しいよ 千葉県 長江 千明 15
卒業し霞む校舎に一礼し 千葉県 松本 真侑 15
ゆずの実でビリアードする風呂の中 東京都 前田 健吾 15
思い出す田舎の朝食腹が鳴る 東京都 小松 慶貴 15
キャンバスの白を入れたい大空だ 東京都 柴田 佑樹 15
雪掻きを理由に宿題放り出す 東京都 古賀 竜太郎 15
長電話兄の相手が気にかかる 東京都 福田 萌峰 15
木もれ日の日だまりひとつ冬の森 東京都 大森 雄貴 15
梅雨の日はなおうつくしや東大寺 東京都 清水 瑛伍 15
ねこやなぎ春はこっそり来ているよ 東京都 難波 夏季 15
夏のにおい潮のにおいと混ざってる 東京都 佐藤 優 15
天の河大きな滝があるように 東京都 日下 舞 15
蛍見て思う故郷はダムの底 東京都 安西 七実子 15
坂道をひとつくだれば霜畑 東京都 竹村 萌子 15
月だけが受験勉強見てくれる 東京都 金山 昌史 15
お兄ちゃんパソコン越しの淡い恋 東京都 木次 日向子 15
少年は俳句を作る木の上で 東京都 石井 雅人 15
携帯で連写しまくる合格発表 東京都 谷口 賢新郎 15
毎日をギターですごす白い冬 東京都 原井 雪野 15
冬の空澄んだ空気とつないだ手 東京都 大野 いづみ 15
夕焼けがとても優しく笑ってる 東京都 近藤 奈央子 15
星の夜網戸を払って拓く空 東京都 星 綾菜 15
雪山に雪崩が起きる程こける 東京都 荘司 響 15
スイートピー今朝仏壇の華やかに 神奈川県 松延 恵 15
絵の具では表せないんだ冬の月 神奈川県 岩山 あいり 15
七草を母と数えて粥作る 神奈川県 引間 美沙子 15
木枯らしが私の髪をさらってく 神奈川県 佐藤 ひかり 15
獅子舞に頭をかまれ泣くいとこ 神奈川県 曽根原 ひろか 15
父さんのひざに弟置炬燵 神奈川県 高橋 有紀 15
白球で入道雲をわりたくて 神奈川県 岩渕 あづさ 15
野菜をムシャムシャ食べる青虫のような自分 神奈川県 岸 明日香 15
伊豆七島いくつか見えて梅雨明ける 神奈川県 小竹 れいら 15
本物の白という名を検索中 神奈川県 吉松 勇貴 15
山に入る祖父の背中はガキ大将 神奈川県 小林 優平 15
無意識に書く手がブレる受験絵馬 岐阜県 西村 真衣 15
電飾に彩られつつ庭枯るる 岐阜県 福井 法子 15
持久走鉄砲みたいな奴がいる 岐阜県 矢野 明日香 15
夕焼けが涙を誘い終わる恋 岐阜県 饗場 はる菜 15
夢の中君はひとりで泣いていた 静岡県 杉山 千晴 15
手袋の穴を見つけた雪遊び 静岡県 三浦 諒子 15
げたばこを行ったり来たりラブレター 静岡県 鈴木 智美 15
ランドセル夢をつめこむ一年生 静岡県 石原 正規 15
ひまわりと背比べして見おろされ 静岡県 鈴木 里穂 15
肉まんを紙ごと食べる塾帰り 静岡県 小野 竜士 15
早起きしひとりじめした今日の星 静岡県 倉 志保 15
水面から自分を見つめる金閣寺 静岡県 小野田 祐志 15
表札の一字をかくすかたつむり 静岡県 阿部 真悠子 15
冬の日のこのつめたさが好きなんだ 静岡県 木内 麻衣 15
手袋のない日は君と手をつなぐ 愛知県 沓名 由実 15
この空に飛びたてそうないい天気 愛知県 大橋 彩乃 15
「いってきます」玄関あければ秋の風 愛知県 原 佳澄 15
部活なく今日も一人でボール蹴る 愛知県 中島 一彦 15
蝉の声うるさいような悲しいような 愛知県 水谷 友紀 15
オリオンが黙って見ていた初キッス 愛知県 亀山 美幸 15
北風が突きさし私に喝入れる 愛知県 鴨下 愛美 15
恋人が手をつなぐために冬がある 愛知県 谷澤 奈保 15
背の高さ少しちょうだいコントラバス 愛知県 高井 佑規子 15
音のない夕日に染まる音楽室 愛知県 大内 美帆 15
茶柱が冬の寒さを春にする 愛知県 中垣 卓哉 15
晴れた日のような手紙を待つ自分 愛知県 加藤 有香 15
ケータイの充電切れて孤独感 愛知県 佐野 かおる 15
うとうとと小春日よりの授業かな 愛知県 大野 未来 15
寒いねと並んだ影が手をつなぐ 三重県 藤田 絵理 15
母の手がいとしくおもう秋の道 三重県 藤田 琴子 15
浴衣着て背すじ真っすぐ夏祭り 三重県 三浦 朋香 15
焼きイモが一番優しい秋の味 三重県 長谷川 世奈 15
大空を色えんぴつでぬりつくせ 滋賀県 服部 麻梨絵 15
赤とんぼすべてを見ている棒の上 滋賀県 和澤 元 15
メール打つ赤い指先冬が来た 滋賀県 中川 亜耶 15
近頃の太陽いつも遅刻する 京都府 井野口 一穂 15
君への思い綿毛にのせておくります 京都府 村本 光 15
故郷が土から変ってくアスファルト 京都府 辻 航平 15
試験の日右も左も敵だらけ 大阪府 平田 紘之 15
電柱にまだ飛びたいと凧が泣く 大阪府 井戸 香菜子 15
教科書の平方根は催眠術 大阪府 万福 佳奈子 15
少しだけつま先立ちで注連飾る 大阪府 山田 真也 15
花びらがワルツをおどる春の空 大阪府 渡邊 梓 15
合格した日母さんの鼻歌が止まらない 大阪府 中村 剛史 15
妹は熱の夜だけ愛らしい 大阪府 中井 琴美 15
やわらかな風と旅するたんぽぽ達 大阪府 植元 理菜 15
あたたかい幸せの温度お茶の味 大阪府 馬場 愛実 15
口笛も白く凍ったクリスマス 兵庫県 野々下 千恵 15
木漏れ日がやけに眩しく見える午後 兵庫県 小林 泉 15
大切にしすぎてなくしたものもある 兵庫県 生田 智広 15
木の実無く獣も里に迷いけり 兵庫県 石原 優子 15
はぁ〜っと親子で窓にらくがき 兵庫県 坂井 沙弥 15
赤青黄全部おいしいかき氷 兵庫県 田 奈穂美 15
ばいばいと最後にいう声桜色 兵庫県 和田 直子 15
雪みたい私の願いつもりすぎ 兵庫県 山本 祐梨子 15
一番星食べたらきっとこんぺいとう 奈良県 杉本 優子 15
合格の準備している桜の木 岡山県 森分 実弥 15
バレンタイン一喜一憂登下校 岡山県 奥田 杏奈 15
しらすぼし海に戻るの夢みてる 岡山県 渡辺 美紀 15
「好きです」のただ四文字が苦しいよ 岡山県 平井 智美 15
夜桜は大人のにおいがチョットした 広島県 瓜生 有希 15
夜気の中匂い袋の香が薫る 広島県 沖 慧美 15
遠花火海のかなたにふっと消える 広島県 廣中 佑亮 15
亡き祖父の心がこもるひな人形 広島県 河野 美穂 15
かきごおりいろんな色の服を着て 広島県 早稲田 華帆 15
にじかかる大きな円をくぐりたい 広島県 古川 千恵 15
風台風耳ふさいでる島中が 広島県 高橋 典恵 15
雨の中百葉箱が泣いている 広島県 平田 直也 15
蝉時雨宿題の山片付かず 山口県 大西 梨絵 15
たった今15の朝に桜咲く 香川県 四宮 愛美 15
あかぎれをした母の手に手を重ね 愛媛県 佐伯 綾香 15
猿たちのおしくらまんじゅうほっかほか 愛媛県 石川 由紀 15
靴跡は親子らしくて雪の道 愛媛県 中村 美紀 15
踏んでみる雪の深さを知りたくて 福岡県 是此田 啓 15
めいっぱいすいこんだ冬の朝の色 福岡県 福田 祥子 15
弟の歓声聞いて雪を知る 福岡県 吉原 若菜 15
鉄橋を秋の夕日と渡ってる 福岡県 梶原 千奈微 15
髪切れば鏡の中にこけしいる 福岡県 山下 侑希子 15
寒空の下で手渡し激励句 福岡県 中川 彌智子 15
うつむいてこっそり泣いた卒業式 福岡県 小島 あや香 15
うんうんと聞いてやるのも思いやり 福岡県 吉永 愛 15
会いたくて君の町中ただ歩く 福岡県 前田 紗和 15
前髪の短さ気になる冬の朝 長崎県 谷口 結 15
ふと見ると小さくなったな母の肩 熊本県 泊 奈緒美 15
満月を映しきれない水鏡 鹿児島県 前田 花梨 15
ひまわりが太陽の中をさきほこる 鹿児島県 中村 瑠美 15
うとうとと夢の中まで大試験 沖縄県 知念 英梨子 15
慰霊の日しずまりかえる正午の町 沖縄県 宮里 緑 15
寒いけど田舎だけれど故郷が好き 北海道 畑中 結以 16
ジャングルジム一番上でのびをする 北海道 笹森 雪絵 16
愛犬とほのぼの過ごす春の午後 北海道 川上 琴美 16
はにかんだ祖母の笑顔が可愛くて 北海道 田村 啓子 16
赤ペンを使い切るのが楽しみで 北海道 福士 佳奈 16
ブランコで鳥の気持ちになってます 北海道 早坂 智史 16
手のひらで真っ赤な夕日を転がした 北海道 佐々木 歩 16
鳴き雪をふむ音連れゆく通学路 北海道 久田 彩乃 16
先生を母と間違え赤くなる 北海道 小倉 亜利紗 16
桃の花別れがくるなら咲かないで 北海道 四宮 美佳 16
前髪を切ると突然ひろがる世界 北海道 野口 絵美 16
水たまりその向こうには君がいる 岩手県 小舘 寛也 16
帰り道雪がゆっくり落ちてきた 岩手県 坂本 佳子 16
古時計あの日に戻して一度だけ 宮城県 遠藤 秀太 16
言えないよたった五文字のさようなら 宮城県 柴森 里実 16
ノートの字僕の心をえがき出す 宮城県 大類 和平 16
オーボエを吹いてる少年ブロッコリー 宮城県 庄司 裕太 16
病院で明日がくるのを待っている 宮城県 新田 工 16
雪だるま顔がみんなのキャンバスに 秋田県 日沼 誠也 16
爽やかな地球を掴む足のうら 秋田県 東 洋介 16
携帯の着信待つバレンタイン 秋田県 貴志 瑛里 16
涼風と一緒に登る立石寺 山形県 後藤 瞳 16
恋の種蒔いたら一つ咲きました 福島県 鈴木 茜 16
言葉より音楽だよな青春は 福島県 寺 裕一 16
疲れた日あなたを見て充電 福島県 橘内 梢恵 16
割りばしをきれいに割れない俺がいる 福島県 横田 直紀 16
いとことの本気でやった雪合戦 福島県 羽田 幸代 16
夕焼けの空に心を打ち明けた 茨城県 清水 菜穂 16
あの花は小さいころも咲いていた 茨城県 渡辺 真里 16
友の顔浮かんでは消え年賀状 茨城県 岡野 裕美 16
桜咲く好きな先輩旅立つ日 茨城県 小板橋 優紀 16
カキカキと黒板に書く自己紹介 栃木県 柴田 帆波 16
トンネルを早く抜けたい受験生 群馬県  文香 16
お年玉の査定がかかる大掃除 群馬県 船越 朋美 16
快音とともに飛びたつアブラゼミ 埼玉県 鈴木 司 16
文字を打つ指躍らせて送信ボタン 埼玉県 秋元 恵理子 16
今夜だけ一緒に泣いてね朧月 埼玉県 西山 早紀 16
日本の先行き不安なおじいちゃん 埼玉県 石田 純子 16
にじを待つ雨やどりなら楽しいな 埼玉県 小口 辰也 16
透きとおる楽器の音と共に眠る 埼玉県 荒木  16
冬の夜ひっかくように流れ星 埼玉県 細井 李恵 16
ままごとの日なたの匂いをなつかしむ 埼玉県 小熊 彩香 16
父の背を追いかけ入った弓道部 埼玉県 松本 玲美 16
昔から万能薬の深谷ねぎ 埼玉県 宮本 健一朗 16
雪がふる心の中はドキドキだ 埼玉県 岡田 未来 16
雪だるま君の個性が表われる 埼玉県 村山 あかね 16
夜の底急行列車月を追う 埼玉県 太田 涼香 16
「必勝」と左手甲に熱い夏 千葉県 阿蘇 愛美 16
レンコンの穴から見える青い空 千葉県 石原 美香 16
障子貼る祖母の背中はまだまだ大きい 千葉県 柳橋 歩美 16
ぷにぷにぷに猫の肉球ぷにぷにぷに 千葉県 内山 実香 16
横にいる母との距離が狭くなる 千葉県 有光 佑香 16
カラフルな広いキャンバス春の色 東京都 柳澤 太河 16
訳もなく叫びたくなる十七歳 東京都 本多 隆也 16
初スキー転んで雪に食べられる 東京都 福田 駿太 16
書き初めのにおいが部屋に広がった 東京都 荒島 由佳 16
じいちゃんの星ふる里より栗届く 東京都 中根 千尋 16
横向くと着ぶくれしてる君がいる 東京都 西田 宣光 16
初手編み首のあたりがくすぐったい 東京都 石塚 瑞穂 16
淋しさを根雪が隠す十二月 東京都 幸岩 靜香 16
鹿威しカコンと響き跳ねる鯉 東京都 平緒 珠希 16
春ってさうれしいようで悲しいね 東京都 加藤 理美 16
除夜の鐘響き茶柱ゆれ動く 東京都 布施 円 16
真ん中に椿を抱く青空よ 東京都 梅田 篤 16
風を受け小さくなる祖母見守る日 東京都 舟口 喜佐 16
声の無い会話が飛び交う掲示板 東京都 田中 史利 16
意味もなくエスカレーター駆け上がる 東京都 山崎 航 16
修正液心の闇も消せたらなぁ 東京都 落合 里香 16
紙袋二つかかえてチョコ配る 東京都 國安 美沙 16
通学路猫の家族が増えていた 東京都 庫川 成美 16
香水がきれる頃には素の私 神奈川県 森田 アリス 16
それは要るこれも残すと年用意 神奈川県 吉浜 美紅 16
つかまえた雪にそおっと虫眼鏡 神奈川県 谷田 淑子 16
二〇〇五年部屋より多いカレンダー 神奈川県 水野 友美子 16
富士山が箱根駅伝眺めてる 神奈川県 金安 真生依 16
春風と一緒に飛んでけこの手紙 神奈川県 加藤 良博 16
動いてる自分の影が生きている 神奈川県 荒井 英雄 16
初氷葉っぱ一枚閉じこめて 神奈川県 吉田 覚 16
手袋が二人の距離を邪魔してる 神奈川県 林 麻奈美 16
答案の性格分かる文字の音 神奈川県 大矢 源 16
やって来るたんぽぽのわたのお手紙が 神奈川県 潮田 あかり 16
はくちょう座わたしを乗せて飛んでゆけ 神奈川県 西村 共由 16
よこがおの綺麗な君に似合う梅 神奈川県 小山 翼 16
「チューリップ」みんなこれから始まった 神奈川県 邊土名 理沙 16
友という大きな虹が架け橋だ 神奈川県 山本 麻里 16
震災の地にも優しい雪が降る 新潟県 高橋 真菜美 16
理科の時間あなたとわたし化学反応 富山県 山室 小百合 16
外野フライまぶしい太陽に奪われた 石川県 成 将大 16
富士山に誓いを立てる初稽古 山梨県 白石 光 16
故郷発つ彼を見送る無人駅 山梨県 市川 由貴奈 16
シャンパンの横に並んだ鏡餅 岐阜県 兼松 玲果 16
見てるかなじいちゃんの梅咲いてるよ 静岡県 山本 真衣 16
山茶花を椿と言い張る親父かな 静岡県 石田 翔一 16
ごつい手で祖父が作った注連飾 静岡県 鈴木 孝行 16
親友と呼べる子ができた一年間 静岡県 出水 里奈 16
赤い字が妙に気になる学期末 静岡県 安藤 聖 16
干したての布団の上は雲の上 静岡県 田 竜二 16
編み棒が毛糸に絡む秋の夜 静岡県 鈴木 菜々子 16
富士山に向かって走る通学路 静岡県 伊東 さとみ 16
冬の朝蛇口は皆無口になる 静岡県 石川 弘佳 16
成人式兄は少しも変わらない 静岡県 木 淳子 16
たんぽぽを見るとなんだか眠くなる 静岡県 島袋 アンドレ 16
人生の地図を広げて入学式 静岡県 鈴木 梓 16
かるた取り読み手はそこと言いたくて 静岡県 川 裕紀 16
まだ覚めぬ体に鞭打つ寒稽古 静岡県 堀内 麻美 16
木枯しもおもわずはずむニューブーツ 静岡県 薩川 美咲 16
野球部の時計がわりのオリオン座 愛知県 向井 渉 16
秋の帰路影のあなたと手をつなぐ 愛知県 山内 彩可 16
運動会ひとりひとりが輝く日 愛知県 岩田 健太 16
父親の汚れた指に感謝する 愛知県 安藤 綾乃 16
つらいよと言えば母の目昔の目 愛知県 中田 麻衣 16
弁当のおかずとともに秋がきた 愛知県 亀井 祥史 16
消しゴムが転がりやすい3学期 愛知県 藤井 紀佳 16
雪の音聞こえた気がして空を見る 愛知県 柴田 恵実 16
春雷が春を知らせに空走る 愛知県 神谷 香緒里 16
相手校の校歌を聴いて夏終わる 愛知県 石原 康平 16
寒すぎて届かなかった僕のボール 三重県 菊家 由香 16
夕立が帰った空に虹探す 三重県 藤室 知恵子 16
白い息大好きな冬の冬らしさ 三重県 三浦 史織 16
「好きだよ」と告白できたサクランボ 三重県 村田 元気 16
タンポポと君の笑顔は似ているね 三重県 阿尾 智子 16
鰯雲ドロップ缶をふってみる 三重県 山内 ともよ 16
うすれゆく雨の匂いは雪となる 滋賀県 森口 真佐美 16
タンポポに気持ちを告げて君に吹く 滋賀県 川上 博士 16
つまずいた痛さをこえた恥ずかしさ 滋賀県 金森 由梨佳 16
芽が出たよあの日アナタが見てた場所 京都府 田中 香澄 16
北風がねこ背の祖母の背中おす 京都府 辻 賀奈子 16
ぎんなんの実をとびこえて帰り道 大阪府 中井 靖子 16
海の向こう神戸が見える音楽室 大阪府 稲田 知彦 16
新住所書く手もうれし年賀状 大阪府 山田 あかね 16
遠雷の小言をきいて眠る夜 大阪府 西谷 弥生 16
滑走路どこかに行ける無限の橋 大阪府 伊藤 大輔 16
初詣わいて出たよな人の群れ 大阪府 砂 新志 16
夕暮れの案山子と話すすすきたち 大阪府 前門 麻美 16
スカートのほつれを直す始業式 大阪府 小林 奈摘 16
白球を投げきる君の小麦肌 大阪府  恵 16
大波に持って行かれたお正月 大阪府 橋本 佳幸 16
赤とんぼ抜きつ抜かれつ秋の田を 大阪府 田宮 龍二 16
ガクランの首からはいる冬の風 大阪府  光雄 16
失恋の傷みに触れる雪の粉 大阪府  さや子 16
下駄箱でやっと見つけたチョコレート 大阪府 後藤田 希 16
ダンゴムシひっくり返って空見てる 兵庫県 松本 和輝 16
春風と一緒に手紙を送ります 兵庫県 内藤 真衣 16
ペンギンは黙って立っているべきだ 兵庫県 前田 祐里 16
靴ひもと共にほどける緊張感 兵庫県 岩永 馨 16
河川敷父の背中は大きいな 兵庫県 谷口 史敏 16
春風に押され今日だけ遠回り 兵庫県 生頼 彩子 16
初春や下界を笑う奴凧 兵庫県 佐野 良輔 16
年の瀬の母の背中はおこりんぼう 兵庫県 藤原 奈央 16
珈琲の香りひきたつこの寒さ 兵庫県 石川 麻耶 16
浴衣着て少し背伸びをしてみたり 兵庫県 元山 尚子 16
太陽が林檎に負けず赤くなる 兵庫県 川上 麻衣 16
春の空音符が風に吹かれてる 兵庫県 田畑 光一 16
寒げいこ窓のけしきはモノトーン 兵庫県 藤井 祐輔 16
汗ぬぐうバスケ後の君に会いたいな 兵庫県 内山 美帆 16
はいてみた妖精気分トウ・シューズ 兵庫県 永石 愛玲 16
土筆の子う〜んう〜んと頭をだす 兵庫県 中川 悠希 16
菜っ葉摘む祖父の背中に赤とんぼ 兵庫県 木村 美由紀 16
数式に木馬は廻る午後三時 兵庫県 大輪 美紗子 16
姫路城方向音痴が笛を吹く 兵庫県 今宮 唯 16
雪椿やさしく両手で受けとめて 奈良県 菅田 紗世 16
真夜中に月の光を浴びてみた 奈良県 大原 真悟 16
がんばれと風は拳のままで来る 和歌山県 下浦 大河 16
北風に音符飛びかう交差点 和歌山県 宮崎 和音 16
思い出はいくら消えても赤とんぼ 和歌山県 木村 康孝 16
限りあるものなどないと空を見る 和歌山県 中西 佑季 16
おじぎ草何でそんなにおじぎする 広島県 渕上 光平 16
僕の夢十七文字の無限大 広島県 内海 翼 16
白球を追ってばかりの夏休み 広島県 川野 広行 16
カニ歩くたまに人生横あるき 広島県 梅田 咲希 16
母の手をそっとにぎってあたためる 広島県 中井 喜一 16
クレヨンの青がなくなる夏の日々 広島県 山本 徹也 16
学校は生徒の色で染まります 山口県 内田 優衣 16
封筒に初雪入れてとどけたい 山口県 蛭子 綾美 16
おもちつき丸くしながら願いをかけ 山口県 新 亜希子 16
何処からも見えて山羊鳴く春の雲 徳島県 脇本 貴則 16
私と姉双子で学校の有名人 徳島県 松浦 衣世 16
待春の空かすませる汽笛かな 愛媛県 森 保緯 16
手袋が優しさ包み込んでをり 愛媛県 洲野戸 遥 16
ずっと一緒にいたいからあなたの携帯に私はなりたい 愛媛県 阿部 美沙代 16
幸せが意外にそばに座ってた 愛媛県 秋月 詩保 16
受験期や鉛筆どれも六角形 高知県 樋口 史織 16
ゆっくりと時の流れる祖母の家 高知県 筒井 麻美 16
行く春をふたりでいこうアンダンテ 高知県  知宏 16
とけていく笑ったまんま雪だるま 高知県 森 彩香 16
はるうらら絵の具の水もさくらいろ 福岡県 中塚 智世 16
門松にみんなで寄り添う家族写真 福岡県 後藤 健造 16
鏡餅今年も奇麗に割れている 福岡県 原田 新也 16
最果ての雪焼けのような街を見る 福岡県 川崎 良太 16
木枯しが手切る耳切る心切る 福岡県 松本 由美 16
母の手は軍手のようにかわいた手 福岡県 境 遥香 16
土産にと大根掘りし赤き手の祖母 福岡県 田中 美帆 16
漆黒髪をサラリととかす春の風 福岡県 矢野 愛桂 16
震災の傷跡包む春の風 福岡県 宮野 絢香 16
髪切って体がちょっと軽くなる 福岡県 原口 愛 16
風船に名前をかいてさぁ飛ばそう 福岡県 馬場 真貴子 16
君の瞳に桜の花を写し取る 福岡県 西川 良 16
氷原をガラスのくつで躍りたい 福岡県 高野 瑶子 16
浴衣着て鏡の前で一時間 福岡県 相川 真有子 16
ラムネ玉地球の青に勝りけり 福岡県 田中 志典 16
巣立ち鳥ふりかえらずに飛んでゆけ 長崎県 小川 怜子 16
ピアスまではずしたくなる体重計 大分県 香月 絵里 16
初めての恋がつづくの1ヵ月 大分県 竹内 達也 16
ゆかた着た私はきっと見返り美人 宮崎県 須見 千明 16
春の香の土筆帽子に山盛に 鹿児島県 折田 めぐみ 16
ねこじゃらし持って帰ると猫がいた 鹿児島県 西 美里 16
風鈴の音にさそわれて風の吹く 鹿児島県 畠中 麗奈 16
海風が盗んでいった麦藁帽 沖縄県 下地 一輝 16
前髪が浮きあしだって新学期 沖縄県 真栄城 友香 16
ラーメンをすすれば一面雪景色 沖縄県 新垣 花枝 16
キラキラと光も泳ぐ夏の海 北海道 山本 麻以 17
いつまでもみおくる祖母のあたたかさ 北海道 成澤 美和 17
風鈴が気持ちを少し涼ませる 北海道 林 佑美 17
やわらかく煮えるまで待つ冬の鍋 北海道 佐藤 ちひろ 17
ひまわりがしゃんと胸張る田舎道 北海道 長井 美香 17
凍える手息ふきかけるはひふへほ 北海道 寺島 英奈 17
雪わりの仲むつまじきじじと孫 北海道 松倉 知美 17
ボーリング甘く切ないストライク 北海道 伊藤 加奈恵 17
広島の未来に咲いてる鶴の花 北海道 佐々木 郁美 17
気が付けば小さな母が英雄です 北海道 横田 沙由里 17
吹雪の日いつもと違う母の声 北海道 沼田 圭輔 17
山々に純白のドレスもよく似合う 北海道 弟子 裕里奈 17
チョコレートとけるくらいの想いこめ 北海道 水橋 知美 17
雪というとても綺麗な悪夢かな 青森県 成田 龍治 17
めごいじゃぁみんなでほほ笑み甥を見る 青森県 古坂 葵 17
桃をむく妹の頬負けてない 青森県 小田桐 佳苗 17
天国まで見透かせそうな夏の空 宮城県 金野 明美 17
君のためシロツメ草の冠を 山形県 大貫 理沙 17
日溜まりの遊歩道から君の声 山形県 渡部 怜 17
土の中小さな命かくれんぼ 福島県 鈴木 さゆり 17
風車君がいないと回らない 福島県 川戸 将史 17
石けんが母から香る冬の夜 福島県 大橋 千秋 17
母さんもほしいと嘆く夏休み 福島県 小林 美穂 17
トンネルの中の氷柱が恐しい 福島県 菊池 祐介 17
立秋の大きく握るにぎり飯 福島県 喜多村 亮一 17
母の背を軽くしようと一人旅 茨城県 有泉 裕信 17
陽が沈む自分が小さく思えたよ 茨城県 増田 ゆかり 17
君がいない僕の時計は動けない 茨城県 斉藤 真希 17
鉛筆でつつきたくなるそのえくぼ 茨城県 児之原 友香 17
父親とバイクに乗って風を切る 栃木県 野尻 真成 17
帰り道道路に落ちてる小さな手袋 栃木県 鈴木 麻美 17
金魚鉢ガラスの自分と見つめ合い 群馬県 角田 彩香 17
木の枝に春がもうすぐ生まれます 群馬県 神戸 菜摘 17
グランドに谷川おろし冬本番 群馬県 高橋 一樹 17
教科書のページわずかに三学期 群馬県 細堀 真希 17
試験中なんだか気になる視線 群馬県 根岸 純一 17
山古志の復興願う初詣 埼玉県 森脇 遥 17
待つ時が冬の夜ほどに感じた日 埼玉県 工藤 南奈 17
おばさんが帰りに渡す胡桃の実 埼玉県 入江 一嘉 17
お年玉肉や魚に化けて出る 埼玉県 野上 遥 17
大掃除タンスの裏に単語帳 埼玉県 工藤 義光 17
置き去りの麦わらぼうし雨の中 埼玉県 梅本 寛之 17
盆踊り先祖も一緒に踊ってる 埼玉県 町田 佐和子 17
ふるさとにうさぎのいないわたしたち 埼玉県 尾 壮司 17
大晦日今年も地味にそば食べる 埼玉県 石村 夏海 17
東京のビルから生まれる蛍たち 埼玉県 石井 里実 17
不景気が家計に響くお年玉 千葉県 長島 宏明 17
窓を開けふわっとなびく君の髪 千葉県 片岡 絵里 17
秋の風私の鼻をつっついた 千葉県 森 まどか 17
この世には星の数だけ夢がある 千葉県 梶野 真史 17
君の手がちょっと冷たい帰り道 千葉県 筋野 亮 17
何となく寂しくなる目にポインセチア 千葉県 佐久間 裕介 17
だれか来て私の心をノックして 千葉県 植村 栄理 17
けんけんの子の手には靴中に秋 千葉県 内林 由衣 17
バレンタイン君の照れ顔みれるかな 千葉県 齋藤 奈緒 17
祖母に手をかすとずっしり頼られる 東京都 中村 恵理子 17
ゆっくりと雲のはしごをのぼる月 東京都 吉田 友恵 17
ロボットのパフォーマンスや初スズメ 東京都 菊地 慶子 17
野球帽目深にかぶり肩落とす 東京都 佐藤 昌利 17
黒猫と孤独を舐め合う雪の夜 東京都 小島 直明 17
父との会話年増すごとに世のことへ 東京都 松原 勇飛 17
帰省して母が子供の顔になる 東京都 小林 英利果 17
足早に駆けこむスーツの新社員 東京都 林田 絵美 17
今急に大きな海が見たくなった 東京都 本田 蘭菜 17
三日月がひっそり留まる隣の木 東京都 間瀬 そよ香 17
初恋は君の視線と鬼ごっこ 東京都 岸 千秋 17
想い寝に夢の香りは沈丁花 神奈川県 上坂 ひとみ 17
冬の窓黒板よりも富士の山 神奈川県 鳥屋 めぐみ 17
猟犬の声だけ響く里の冬 神奈川県 中山 葉月 17
雑草の強さにピシャリしかられる 神奈川県 井上 恵美 17
初雪のあがりし夜の街眠る 神奈川県 伴 綾香 17
ボク楽器息のぬくもり待っている 神奈川県 木村 真実 17
二人して同じ言葉を書いた絵馬 神奈川県 佐々木 淳也 17
天高し遠い未来へ竹とんぼ 神奈川県 山中 理沙 17
別れ際駅ってあんなに切ないの 神奈川県 瀬尾 一生 17
コンビニの「おでんあります」冬が来た 神奈川県 中澤 祥子 17
オムライスケチャップで書くLOVEの文字 神奈川県 寺崎 千絵 17
隙間風気の入らないテストかな 神奈川県 須長 範雄 17
寒いのにもうデパートはパステルカラー 神奈川県 佐藤 那美 17
おにぎりがおいしく感じる避難生活 新潟県 俵山 百合子 17
被災者の心につもる白い雪 新潟県 坂大 貴史 17
あの日から止まった時間に雪が降る 新潟県 品田 真衣 17
大地震初めて祖父の涙みた 新潟県 大塩 香織 17
夕焼けがすこしまぶしい祖母の家 新潟県 山崎 飛鳥 17
弾けゆく泡は青春ソーダ水 石川県 平田 歩 17
上の句が流れて構えるかるた取り 山梨県 小林 香里 17
アルプスの白い衣が光る朝 長野県 平出 舞 17
オーバーを通すぬくもり君といて 岐阜県 森 貴和子 17
犬の目の「よし」を待つとき輝けり 岐阜県 谷口 緑 17
水着着る勇気もないし海もない 岐阜県 臼田 晴奈 17
こうじゃない母と相談昆布巻づくり 静岡県 大川 暁子 17
転がった消しゴムの先君の席 静岡県 増田 汐里 17
マフラーは長め長めに編みました 静岡県 田代 翔子 17
雪つもり不安もつもる受験生 静岡県 室伏 康啓 17
人生の補助輪はずす巣立ちの日 愛知県 進藤 日可瑠 17
冬来たる痛々しいよ母の手は 愛知県 岡田 麻美 17
夏の海時間を波がさらってく 愛知県 家崎 アズ沙 17
鬼は外家にはいつも母がいる 愛知県 森田 裕亮 17
クリスマスいつもの家がおしゃれした 愛知県 土屋 琴美 17
大掃除意外なとこからお年玉 愛知県 山本 貴嗣 17
目覚ましがジリジリ怒る冬の朝 愛知県 松本 幹也 17
切なさは十七年目の冬の空 愛知県 大野 友里江 17
父親の何げない一言やさしさいっぱい 愛知県 森山 香織 17
「また明日」手を振る君と揚羽蝶 愛知県 平野 育子 17
どこまでも自転車とばして駆ける夏 愛知県 雑賀 龍彦 17
泣きたくてでも泣けなくて空を見る 愛知県 粕谷 桂子 17
夕焼けが真っ赤に怒って背中押す 愛知県 相田 奈保子 17
一年が賽銭投げて始まった 三重県 大北 康平 17
もたれてはいつも黄昏れバスの窓 三重県 後藤 高宏 17
しもやけの律儀さ悲し冬の足 三重県 加藤 泉 17
単語帳片手にカイロにぎりしめ 三重県 長谷川 真由 17
秋の日のプラネタリウムふたりきり 三重県 山口 淳也 17
風の音春はまだだといっている 滋賀県 河副 めぐみ 17
祖父の手の最後のぬくもり鮮明に 滋賀県 冨士 紗代子 17
紛争はいつも誰かが泣いている 京都府 村口 朋寛 17
スキップで靴も一緒に歌いだす 京都府 片岡 祐也 17
急ぎ足ゆるめる優しい茜空 京都府 井川 裕惠 17
宝とはまたなと言える友がいる 京都府 平道 由佳 17
さんま焼く空は夕暮れ鰯雲 京都府 松本 久美子 17
まだだれも踏まない雪をとっておく 京都府 吉岡 美也子 17
風が吹く今日から僕は雲になる 大阪府 小路 瑛 17
語りゆく沖縄の過去夏の波 大阪府 堀家 正裕 17
お好みのシロップかけたい雪の道 大阪府 村 海人 17
誕生日むかえた祖母に花束を 大阪府 友岡 雅子 17
みやげ屋のはたをゆらした冬の風 大阪府 川畑 基治 17
さむいこと一人になってふと気付く 大阪府 浦川 愛美 17
同じ雪見てると信じ歩き出す 大阪府 福村 沙織 17
細雪TELの口実作りたり 大阪府 福村 翔 17
金網の向こうで冴えるキックオフ 大阪府 仲本 有希 17
校庭に最後の一歩踏みしめる 大阪府 山口 春菜 17
夕空に歌声高く「赤とんぼ」 大阪府 貝田 夏海 17
さわりたいカイロのようなあなたの手 大阪府 岸 千草 17
無機質なメロディ響く秋の朝 大阪府 中浦 愛 17
レンコンの穴をのぞけば予言者に 大阪府 高木 梨恵 17
怖いフリして指絡めた夏の夜 大阪府 乾 奈津希 17
田の中に麦わら帽子がぽつりあり 兵庫県  奈緒 17
思い出を消すと携帯が軽くなりました 兵庫県 福永 有以 17
十二月八日すべてはこの日に始まった 兵庫県 池信 政彦 17
おてつだいそっと横からかわいい手 兵庫県 原田 美早紀 17
被災地で命の重さ知った僕 兵庫県 坂本 晶人 17
林檎飴負けずに頬も赤くして 兵庫県 樋口 彩 17
大晦日年を締めるは牡丹雪 兵庫県 久場 祐愛 17
篠山の霧が枝豆実らせる 兵庫県 小仲 健司 17
思い出を集めてできた雪だるま 兵庫県 富吉 勉 17
もちつきの音どこからか丹波霧 兵庫県 林 香織 17
誰よりもスキーのうまいカメラマン 兵庫県 松本 志帆 17
青竹のように伸ばしてみる背筋 兵庫県 井村 紗緒里 17
山ノ手線雷神様もうたたねです 兵庫県 近藤 祐布 17
卒業式涙を花粉のせいにした 兵庫県 作山 僚 17
去年よりきれいに見えた桜道 兵庫県 堀 年宏 17
さくら色私の恋も満開に 兵庫県 高田 麻美 17
やわら日に橙ゆっくり色付きぬ 奈良県 安井 健悟 17
初夢で酉に追いかけられた僕 奈良県 辻 義隆 17
彼岸花祖母が人生語るとき 和歌山県 御前 志郎 17
冬空に研ぎすまされた月の横顔 和歌山県 池田 光 17
ブランコの背中押す手が大きくて 和歌山県 池垣 香織 17
前髪を切ったら世界が広がった 鳥取県 遠藤 優美 17
ありの巣に入ってみたいきりぎりす 岡山県 原 南美 17
居眠り中ノートの中で蛇がはう 岡山県 吉房 美保 17
障子張り父の小技の真似をする 広島県 柳川 隆司 17
母の腕組んで細いと気づく今 広島県 平本 博子 17
年賀状書くには長い新住所 広島県 轟 あゆみ 17
マフラーよこのあたたかさ母のよう 広島県 延 綾弥 17
君の肩蝶々だったら止まるのに 広島県 河田 久美子 17
両親にいつかあげたい感謝状 徳島県 森本 泰加 17
吐く息の行方目で追う春隣 愛媛県 田窪 惇 17
東京は上を向いて歩いたよ 愛媛県 小濱 穂住 17
秋風が物理の教科書をめくる 高知県 高瀬 瑞憲 17
あかぎれの母の手握る霜夜かな 高知県 市原 幸子 17
北風がほほに真赤なチークぬる 高知県 西森 彩 17
ひまわりから夏のシャワーが浴びれそう 高知県 矢野 吏江子 17
幼な日に帰してくれる祖母の愛 福岡県 永野 優子 17
小吉を引いた私にカラス鳴く 福岡県 児玉 弥生 17
時間差で迫る宿題回避不可 福岡県 西本 泰幸 17
安くても工夫をしている母の味 福岡県 高橋 直也 17
春風に想いをのせてクラス替え 福岡県 引地 竜也 17
赤ちゃんを抱いて分かる命の重さ 福岡県 寺田 博貴 17
あの角を曲がるといつも茶のかおり 福岡県 井上 千恵 17
冷えた手を祖母の両手が包み込む 福岡県 古賀 和美 17
昨日より五歩近づいた春の足音 福岡県 福島 拓矢 17
もう一度桜の咲いたこの場所で 福岡県 松本 啓志 17
ひと駅で変わる楽しさ冬景色 福岡県 宮脇 慶子 17
うでずもう親父を越えた熱い夜 福岡県 柳内 健吾 17
庭に出て初若菜かと祖母が笑む 長崎県  千尋 17
サンダルを置いて駆け出す砂の上 長崎県 中村 真理恵 17
年の暮れ餅も自分も丸くなる 熊本県 坂本 悠 17
みつあみに言えないことば編みこんだ 大分県 佐藤 純子 17
自転車で飛ばせば早く来るか春 大分県 小野 香織 17
居残りで教室で見る冬の月 大分県 渕 雄生 17
編み棒にきみへの想いまたひとつ 宮崎県 平川 咲紀 17
霜柱ざっくり踏んで生きてをり 鹿児島県 吉永 恵理 17
このクラス例えるのなら色えんぴつ 沖縄県 本村 和可奈 17
蜜林檎あなたを想う香りかな 沖縄県 崎原 有菜 17
自転車で二人乗りした帰り道 沖縄県 東江 梨沙 17
たそがれに染まる校舎があたたかい 沖縄県 城間 一朗 17
サイダーがシュワーシュワーと泣いている 沖縄県 中村 徳人 17
初氷幼な心で足でわる 北海道 佐々木 真紀 18
仮免許ハンドル握る手震えつつ 北海道 工藤 孝太 18
卒業ぽつんと残る教卓 北海道 草島 恵太 18
流れ星願いを連れて何処へ行く 北海道 吉中 陽香 18
夏祭り小さな歩幅で後を追う 北海道 都築 絵里 18
ふでばこの枕で眠る昼休み 北海道 石井 俊祐 18
おいつららそんなにとがってなにをする 北海道 三浦 燈 18
雪積もり父の靴跡子が辿る 北海道 鞍留 麻衣 18
父親のまだ追いつけぬ背中見る 青森県 橋 佳太郎 18
ビル街の夜空の果ての花火かな 青森県 井嶋 千恵 18
想い出を一枚めくる秋の風 秋田県 兒玉 恵 18
棚田苗海より蒼き波を打つ 山形県 新田 健一郎 18
雨の中あなたに会いにペダルをこぐ 福島県 五十嵐 幸菜 18
三日月が心にささるテスト前 福島県 森 久美子 18
携帯に潮の香りを添付して 福島県 志賀 隆史 18
逆転しメガホン揺れる甲子園 茨城県 末井 正人 18
吐く息の白さで今日の服えらび 茨城県 興野 智弘 18
パソコンと一緒にバテる熱帯夜 茨城県 小林 雅貴 18
秋晴れにコスモス何度も頷いた 栃木県 大木 七都美 18
寒いけど君が隣にいてくれる 栃木県 大槻 弘行 18
星見るとみつめあってる気がするね 群馬県 高橋 真希 18
向かい風立ちこぎで帰る帰り道 群馬県 石原 誠 18
春の風一歩踏み出す地図の先 埼玉県 伊藤 悠祐 18
大きくも小さくもせず鏡餅 埼玉県 八戸 勝信 18
おぼろ月指を輪にしてつかまえた 埼玉県 石井 沙織 18
携帯にお守りつける初詣 埼玉県 小野寺 ひとみ 18
満員電車でいつも私は埋もれてる 埼玉県 鈴木 唯 18
夏祭り偶然触れたあなたの手 埼玉県 小林 香苗 18
下駄箱の名前をはがす寒い朝 千葉県 一戸 邦紀 18
こんぺい糖一つ摘んで夜空かな 千葉県 越川 智美 18
二年後に国道となる祖父母の美田 千葉県 大内 理恵 18
秋日和藩士になりき五稜郭 千葉県 伊藤 靖浩 18
闇の中流るる星を追いかけて 千葉県 黒川 和輝 18
タンポポがあなたを見上げ微笑んだ 東京都 中村 香織 18
境内の振袖に咲くぼたん雪 東京都 西澤 あずさ 18
祖父にへと姉と送った二羽の鶴 東京都 藤田 未希 18
思い出の青いベンチが光ってる 東京都 澤 真愛 18
音のない世界で生きた僕の姉 神奈川県 牧野 裕介 18
ケシゴムで消えてく言葉どこへ行く 神奈川県 忍足 あゆみ 18
受験前母の優しさ湯たんぽへ 神奈川県 白木 智沙登 18
里山の静かな主張百合一輪 神奈川県 上村 直人 18
黒真珠案外可愛いカラスの眼 神奈川県 山川 陽翔 18
あれこれと迷っていたらバナナ熟す 神奈川県 横手 亜也子 18
初日の出湖に輝く鶴の声 新潟県 寺口 正志 18
スイカの種飛ばして歩いた田舎道 新潟県 佐藤 和仙 18
貝殻の中で広がる夢世界 富山県 角谷 侑奈 18
波寄せてヤドカリ貝にこもります 岐阜県 出口 麻衣 18
数学の問題集は見てるだけ 岐阜県 日置 このみ 18
口笛を吹けない妹おちょぼ口 静岡県 三木 麻紀子 18
蒲公英を飛び越え丘を駆け上がる 静岡県 村松 亜美 18
望遠鏡のぞいて平和な星さがす 静岡県 田中 秀士 18
ガンバレと視線で背を押す兄二人 静岡県 内田 修身 18
チビだけど誰より高く手を挙げた 静岡県 村串 美穂 18
夢みたい二人見上げる冬の星 愛知県 内田 桃子 18
この髪が胸まで伸びたら打ち明けよう 愛知県 神谷 里美 18
戦いを知らない僕らの掌の音 愛知県 古屋 彰久 18
歩き続けてきた一輪の花持って 愛知県 山田 恵里 18
さよならを突然告げたせみしぐれ 愛知県 栗原 大輔 18
鯉のぼりぐんぐん空をのんでいる 三重県 松尾 祥吾 18
どんな木も冬の洋服欲しそうだ 滋賀県 福井 沙織 18
まばたきが惜しいことあり流星群 京都府 花岡 真名美 18
アルバイト作り笑いが上手くなる 京都府 増田 未来 18
寒空のもとへ帰した蜉蝣よ 大阪府 山本 芙由子 18
ダリの絵に歪む時間と戯れる 大阪府 松本 侑香 18
家を出て二人目の自分歩きだす 大阪府 宮内 陽子 18
学ランのほつれと共に卒業式 大阪府 神田 鉱大 18
いつもより小ぶりの鏡餅飾る 大阪府 中山 奈々 18
さむい空就職決まりうかれ空 兵庫県 松原 淳一 18
反抗期母の背中が悲しげだ 兵庫県 松井 智美 18
泣き虫の子猫を親にもどしけり 岡山県 大月 ひろ美 18
追いかけるアナタの歩幅広すぎて 広島県 白濱 恵子 18
秋風が寂しくさせる待ち合わせ 広島県 前杢 猪久美 18
封筒をあけるとそこは春の空 徳島県 綱木 千穂 18
卒業を見送るようななごり雪 徳島県 村上 有男 18
ビー玉の向こうに見える夏休み 長崎県 山口 孝史 18
桜ちる遠くなりゆく母の顔 沖縄県 池原 春奈 18
ソーダ水夏の光があふれだす 沖縄県 伊盛 奈都紀 18
図書館にぱらりと響く紙の音 沖縄県 中井 まなみ 18
物置にサーフボードの残り砂 アメリカ 崎 シンディー早恵 18
さか上がり練習する陰のびていく フランス 神園 日花里 18
夏休み尻切れとんぼが飛んでゆく 東京都 野崎 有以 19
花火越しあなたの笑顔確かめる 東京都 杉浦 美咲 19
マフラーの余ったトコは君のぶん 東京都 金子 壮 19
しおりより春のうららが本止める 東京都 田代 裕大 19
せせらぎの音に重なるきみの声 東京都 永嶋 浩司 19
月見してあきて団子に手を出す子 神奈川県 関野 礼子 19
オリオンの影をなぞって夜帰る 神奈川県 川口 真理子 19
今日君に逢える気がした天の川 神奈川県 末森 英実子 19
軽やかに雪踏みしめる赤い靴 愛知県 杉浦 未沙 19
クリスマス町と女が厚化粧 京都府 横井 公平 19
大掃除思ひ出達がじゃまをする 大阪府 宮本 有里沙 19
夏シャツに今年のしみを残しけり 山口県 平田 悦也 19
三日月に服ひっかけて宇宙まで 福岡県 嶋崎 宏美 19
春風や木の葉吹き上げ新緑へ 福岡県 大橋 嵩史 19
サクラサク大学までと恋の道 佐賀県 舘林 亜沙美 19
春風に頬くすぐられ寝返りす 長崎県 新井 詩織 19
いつまでも子供でいたいお正月 北海道 佐藤 瞳 20
夢叶い春からナース桜咲く 北海道 貞金 彩乃 20
片思い不器用にいるこがね虫 北海道 佐々木 浩太 20
眠れぬ夜ナースがくれた氷菓子 山形県 鈴木 沙織 20
こんぺいとう透き通ってる星祭り 茨城県 山城 奈菜恵 20
太陽と会話しているししおどし 千葉県 岩崎 恵 20
沈黙が心地よくなる春の午後 千葉県 石川 飛鳥 20
音楽に心の傷を打ち明けて 千葉県 豊田 真保 20
宝くじ売り木枯に閉店す 東京都 荒川 真希 20
秒針を目で追う頃は春だった 東京都 合場 俊祐 20
満月にまだ見ぬ夢を映し出す 東京都 伊藤 友里子 20
田舎煮を久々食べて母見たし 東京都 直原 雪絵 20
小さな手どんな未来をえがこうか 神奈川県 土屋 圭乃 20
マフラーを余計に巻きて君待てり 新潟県 平賀 雄 20
下を見て空を見上げて涙拭く 長野県 瀬井 貴典 20
サクラサク未来の切符受け取りて 愛知県 林 美沙 20
日だまりに心をおいて一休み 大阪府 春名 琴子 20
やり終えたジグソー崩す熱帯夜 大阪府 吉田 奈央 20
あららぎの頂上極め春を見る 大阪府 木口 充男 20
春風に気持ちも溶けだす日曜日 兵庫県 平田 留美 20
冬空に弦音の響凛と冴え 広島県 奥本 泉 20
母の着物借りて大人の仲間入り 香川県 原 万理 20
冬空にだれかが貼った下弦の月 福岡県 田中 奏 20
夏の扉君が居ないと入れない 福岡県 巖 慎太郎 20
俯いて半分になる冬木立 沖縄県 高安 久美子 20
白雪が淡く色づく春近し 秋田県 石黒 郁美 21
北風が早く帰れと背中おす 福島県 大戸 隆 21
失恋と同時到着サンタさん 千葉県 金子 沙織 21
葱刻み口実探し一人泣く 千葉県 松井 菜海 21
サスペンス見すぎて母は名刑事 千葉県 佐藤 紘志 21
らりひらり舞わぬ蝶でもらりきらり 東京都 児玉 愛美 21
なにごとも意外とどうにかなるもんだ 東京都 前橋 希 21
飛び込んだ真っ青な海無限大 東京都 一戸 舞希世 21
あの頃を額に飾って並べたい 神奈川県 渡辺 苑美 21
カーナビを頼りに走る小旅行 神奈川県 高林 栄一 21
あらいやだ!昔話に花が咲く 長野県 下城 聖美 21
過ぎし日の涙も飛ばせ春一番 愛知県 杉浦 詩穂 21
恋が散り心に吹いた新芽かな 滋賀県 内田 瞳 21