ベトナム 枯れ葉剤被害で集会
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ベトナム 枯れ葉剤被害で集会

8月8日 6時17分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

ベトナム戦争で枯れ葉剤の散布が最初に行われてから、ことしで50年になるとされ、今も続く被害について理解を呼びかける集会が、ベトナムのホーチミン市で、7日、開かれました。

ベトナム戦争で、アメリカ軍と当時の南ベトナム軍による枯れ葉剤の散布が最初に行われたのが、1961年の8月10日とされますが、50年たった現在も、戦争を経験した世代だけでなく、子や孫、さらにひ孫にまで、体の障害などの被害が出ているとみられています。こうした現状について、理解を呼びかける集会が、7日、ベトナムのホーチミン市で開かれました。集会には、双子の兄のベトさんと下半身がつながって生まれたドクさんが、妻と2人の子どもとともに出席し、みずからの体験を語りました。この中でドクさんは「このように家族を持てたのはとても幸せなことだ」と述べ、ほかの多くの被害者にも手厚い支援の手を差し伸べてほしいと呼びかけました。枯れ葉剤の被害者を支援している団体によりますと、ベトナム戦争中に枯れ葉剤が集中的に散布された地域では、今も土壌からその成分が高い濃度で検出され、影響を受けている人は300万人以上に上るということです。会場で、NHKの取材に答えたドクさんは「社会や地域がこの問題に取り組む必要がまだまだあります。個人ではこの困難を乗り越えることはできません」と話していました。