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自立塾、最後の募集 合宿で社会復帰支援、補助打ち切り

2011年5月30日

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講演会で合宿型プログラムの成果を語る牟田光生寮長(中央)と卒業生(手前の2人)=富山市の県民会館

 ニートや引きこもりの若者の社会復帰を支援してきた富山県黒部市宇奈月温泉の「宇奈月自立塾」の合宿型プログラムが今年で終了することになり、最後の受講生を募集している。卒業生約130人の7割以上が就労するなど一定の成果は上げてきたが、事業仕分けなどで公的な補助がなくなるためだ。

 合宿型プログラムは2005年9月、ニートの就労支援対策として厚生労働省の委託で始まった。規則正しい生活習慣を身につけ、様々な職業を体験する中で働く意欲を取り戻し、正社員として活躍している卒業生も少なくない。

 05年に受講した男性(28)は建築設計事務所に就職。入塾前の4年間は、ネットゲームにはまって一歩も外に出たことがなかったという。「親に頼りきりだったので、合宿型で引き離してもらったのがよかった。自分で判断して生活することができるようになった」と振り返る。

 ところが、09年秋の行政刷新会議の事業仕分けで「効果が見えにくい」などの理由で「廃止」とされ、厚労省の補助金は打ち切りに。昨年4月からは厚労省所管の中央職業能力開発協会から訓練費や生活費を受けていたが、その給付も今年6月からのプログラムで終了となる。

 通所型訓練は継続されるが、塾の牟田光生寮長(33)は29日、富山市内での講演会で「入塾した130人の共通点はコミュニケーションに自信のないことだった。食事の準備や清掃など他人と協力し合う生活でコミュニケーション能力は自然と向上する」と合宿型の重要性を訴えた。

 宇奈月自立塾をはじめ、ニートの就労支援を行ってきた全国の18団体は4月、社団法人を立ち上げ、政府に合宿型プログラムへの公的な補助の継続を呼びかけている。牟田さんは「補助がなければ受講費が高額になり、経済的に苦しい人が受講できない」と話す。

 6月28日〜12月28日の最後の受講生を募集中。6月8日締め切り。問い合わせは宇奈月自立塾(0765・62・9681)へ。(成川彩)

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