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文書番号: 304040 - 最終更新日: 2011年1月3日 - リビジョン: 3.0

簡易ファイルの共有機能を使用して Windows XP でファイルを共有する方法

この記事は、以前は次の ID で公開されていました: JP304040

Windows 用のセキュリティ更新プログラムを継続して入手するには、Windows XP Service Pack 3 (SP3) を搭載していることを確認してください。詳細については、次のマイクロソフト Web ページを参照してください。Windows の一部のバージョンのサポートは終了します

目次

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概要

Windows XP では、コンピューター上のファイルやドキュメントを、ローカルおよびネットワーク上の他のユーザーと共有することができます。"簡易ファイルの共有" という新しいユーザー インターフェイス (UI) と新しい共有ドキュメント機能が導入されています。この資料では、ファイル共有の新しいユーザー インターフェイスに関する以下の内容について説明します。

はじめに

Windows XP ベースのコンピューターでは、ローカル ユーザーおよびリモート ユーザーとファイルを共有できます。ローカル ユーザーとは、独自のアカウントまたは Guest アカウントを使用して直接コンピューターにログオンするユーザーのことです。リモート ユーザーとは、ネットワーク経由でコンピューターに接続し、コンピューター上の共有ファイルにアクセスするユーザーのことです。

簡易ファイルの共有の UI を使用するには、フォルダーのプロパティを参照します。簡易ファイルの共有の UI を使用すると、共有のアクセス許可と NTFS ファイル システムのアクセス許可の両方をフォルダー レベルで構成できます。これらのアクセス許可は、フォルダー自体、フォルダー内のすべてのファイル、サブフォルダー、およびサブフォルダー内のすべてのファイルに適用されます。そのフォルダー内に作成されたファイルやフォルダー、またはそのフォルダーにコピーされたファイルやフォルダーは、そのフォルダーの親フォルダーで定義されているアクセス許可を継承します。この資料では、アクセス許可のレベルに応じてファイルへのアクセス権を構成する方法を説明します。この資料で定義されているレベルの一部は、オペレーティング システムのマニュアルやヘルプ ファイルには記載されていません。

詳細

Windows XP のファイル共有では、5 つの異なるレベルのアクセス許可を設定できます。簡易ファイルの共有の UI を使用して構成できるのは、レベル 1、2、4、および 5 です。この構成を行うには、フォルダーを右クリックして [共有とセキュリティ] をクリックし、簡易ファイルの共有の UI を表示します。レベル 3 に構成するには、ファイルまたはフォルダーをマイ コンピューターの下にある "共有ドキュメント" フォルダーにコピーします。この構成は、簡易ファイルの共有を有効または無効にしても、影響を受けることはありません。 レベル 1 は最もセキュリティが高く、アクセス可能なユーザーは最も少なくなります。レベル 5 は最も多くのユーザーからアクセスおよび変更が可能であり、セキュリティは最も低くなります。

簡易ファイルの共有を有効または無効にする

: Windows XP Home Edition ベースのコンピューターでは、簡易ファイル共有は常に有効になっています。

ワークグループに参加している Windows XP Professional ベースのコンピューターの場合は、既定で簡易ファイルの共有の UI が有効です。ドメインに参加している Windows XP Professional ベースのコンピューターでは、従来のファイル共有およびセキュリティ設定のインターフェイスのみが使用されます。フォルダーのプロパティで簡易ファイルの共有の UI を使用する場合は、共有およびファイルのアクセス許可の両方を構成できます。

簡易ファイルの共有を無効にすると、個々のユーザーのアクセス許可を細かく制御することができます。ただし、フォルダーやファイルのセキュリティを低下させないために、NTFS アクセス許可と共有アクセス許可についての詳細な知識が要求されます。簡易ファイルの共有を無効にしても、共有ドキュメント機能は無効になりません。

Windows XP Professional の簡易ファイルの共有を有効または無効にするには、以下の手順を実行します。
  1. [スタート] をクリックして、デスクトップで [マイ コンピューター] をクリックします。
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  2. [ツール] メニューの [フォルダー オプション] をクリックします。
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  3. [表示] タブをクリックし、[簡易ファイルの共有を使用する (推奨)] チェック ボックスをオンにして、簡易ファイルの共有を有効にします (この機能を無効にするには、チェック ボックスをオフにします)。
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共有およびファイルへのアクセス レベルを管理する

簡易ファイルの共有を使用して、共有およびファイルへのアクセスを 5 つのレベルに設定できます。注:
  • "マイ ドキュメント" に保存されるファイルには既定でレベル 2 が適用されます。
  • レベル 1、2 および 3 のフォルダーは、ローカルでログオンしているユーザーからのみアクセス可能です。リモート デスクトップ (RDP) セッションを使用して Windows XP Professional ベースのコンピューターにログオンしているユーザーは、ローカルでログオンしているユーザーと同等と見なされます。
  • レベル 4 および 5 のフォルダーは、ローカル ユーザーとネットワーク上のリモート ユーザーの両方からアクセス可能です。
以下の表は、アクセス許可の一覧です。
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アクセス レベルEveryone (NTFS/ファイル)所有者SYSTEMAdministratorsEveryone (共有)
レベル 1 なしフル コントロールフル コントロール利用できません利用できません
レベル 2 利用できませんフル コントロールフル コントロールフル コントロール利用できません
レベル 3 読み取りフル コントロールフル コントロールフル コントロール利用できません
レベル 4 読み取りフル コントロールフル コントロールフル コントロール読み取り
レベル 5 変更フル コントロールフル コントロールフル コントロールフル コントロール

レベル 1:マイ ドキュメント (プライベート)

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レベル 2: マイ ドキュメント (既定)

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レベル 3:ローカル ユーザーから共有ドキュメントのファイルにアクセス可能

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レベル 4:ネットワークでのファイル共有 (Everyone から読み取り可能)

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レベル 5:ネットワークでのファイル共有 (読み取りおよび書き込み可能)

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この資料に記載されている各レベルを、1 つのフォルダーに対して同時に構成することはできません。フォルダーをプライベート (レベル 1) に設定すると、この設定を解除しない限りファイルの共有を行うことはできません。フォルダーの共有 (レベル 4 および 5) を行うと、共有を解除しない限りフォルダーをプライベートにすることはできません。

共有ドキュメント フォルダーの中にフォルダー (レベル 3) を作成し、作成したフォルダーをネットワーク上で共有してファイルの内容をネットワーク ユーザーから変更できるように設定したとします (レベル 5)。このとき、このフォルダー、その中のファイル、およびサブフォルダーにはレベル 5 のアクセス許可が適用されます。共有ドキュメント フォルダー内のその他のファイルおよびフォルダーはレベル 3 のままになります。

: これには 1 つだけ例外があります。レベル 5 で共有を行っているフォルダー (SampleFolder) の中に、レベル 4 で共有を行っているフォルダー (SampleSubFolder) があるとします。このとき、リモート ユーザーは適切なアクセス許可でそれぞれの共有フォルダーにアクセスできます。ローカルでログオンしているユーザーは、親フォルダー (SampleFolder) と子フォルダー (SampleSubFolder) の両方に対して書き込みのアクセス許可 (レベル 5) を持ちます。

: このセクションに記載されている情報の利用に不安がある場合には、問い合わせをしたり、サポートを受けたりしてください。サポートへの問い合わせ方法については、下記のマイクロソフト ヘルプおよびサポート連絡先情報の Web サイトを参照してください。
マイクロソフトに連絡する (http://support.microsoft.com/contactus)

ガイドライン

ネットワークでは、他のコンピューター上のリモート ユーザーがアクセスする必要のあるフォルダーのみを共有することをお勧めします。システム ドライブのルートを共有することはお勧めしません。システム ドライブのルートを共有すると、悪意のあるリモート ユーザーからの攻撃に対して脆弱になります。システム ドライブのルートを共有するように設定しようとすると、ドライブのプロパティ ダイアログ ボックスの [共有] タブに警告が表示されます。設定を継続するには、[危険を認識した上でドライブのルートを共有する場合はここをクリックしてください] をクリックする必要があります。ドライブのルートを共有できるのは、コンピューターの Administrators グループのユーザーのみです。

CD-ROM など読み取り専用デバイス上のファイルがレベル 4 またはレベル 5 で共有されている場合、CD-ROM が CD ドライブに挿入されていないとファイルにアクセスできません。CD ドライブに CD-ROM が挿入されている場合は、ネットワーク上のすべてのユーザーからアクセス可能です。

以下のいずれかの条件に該当する場合、ファイルのアクセス許可と親フォルダーのアクセス許可が異なることがあります。
  • アクセス許可が異なる 2 つのフォルダーが同じドライブ上にあり、コマンド プロンプトで move コマンドを使用して、一方のフォルダーから他方のフォルダーにファイルを移動した場合
  • アクセス許可が異なる 2 つのフォルダーが同じドライブ上にあり、スクリプトを使用して、一方のフォルダーから他方のフォルダーにファイルを移動した場合
  • コマンド プロンプトまたはスクリプトで Cacls.exe を実行してファイルのアクセス許可を変更した場合
  • Windows XP をインストールする以前からハード ディスク上にファイルが存在している場合
  • Windows XP Professional で、簡易ファイルの共有が無効な状態でファイルのアクセス許可を変更した場合
: 簡易ファイルの共有が有効なときにエクスプローラーを使用してファイルを移動した場合、そのファイルの NTFS アクセス許可は保持されません。

簡易ファイルの共有を有効または無効にしても、ファイルのアクセス許可は変更されません。NTFS アクセス許可および共有アクセス許可は、インターフェイスで変更しない限り、変更されることはありません。簡易ファイルの共有が有効な状態でアクセス許可を設定する場合は、簡易ファイルの共有で使用されるファイルのアクセス制御エントリ (ACE) のみが影響を受けます。ファイルまたはフォルダーの随意アクセス制御リスト (DACL) 内の以下の ACE は簡易ファイルの共有インターフェイスの影響を受けます。
  • Owner
  • Administrators
  • Everyone
  • System

Windows XP ファイル共有を構成するための高度なトラブルシューティング

: 以下の説明は、上級レベルのコンピューター ユーザーを対象としています。高度なトラブルシューティングに自信がない場合は、サポートにお問い合わせください。サポート担当者への問い合わせ方法の詳細については、以下のマイクロソフト ヘルプおよびサポート連絡先情報の Web サイトを参照してください。
マイクロソフトに問い合わせる (http://support.microsoft.com/contactus)
詳細情報の表示/非表示を切り替えるにはここをクリック

関連情報

Windows Vista ファイル共有の構成方法の詳細については、以下のマイクロソフト Web サイトを参照してください。
キーワード: 
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