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help RSS ツタンカーメンの遺伝子解析「ヨーロッパ人に近い!」→実は遺伝子調査キットを売るための戦略?!

<<   作成日時 : 2011/08/04 19:52   >>

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さっきUPしたエントリの続報。

ツタンカーメンの遺伝子解析
http://55096962.at.webry.info/201108/article_6.html

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調べていたら何か面白いものが出てきたぞぉう。

Company Claims to Decode King Tut's DNA By Watching the Discovery Channel
http://www.livescience.com/15388-discovery-channel-tutankhamen-dna.html


まず調査を行ったスイスの「iGENEA」なる会社は、民間の会社。
根拠としているのはディスカバリーチャンネルで放映されたツタンカーメンのDNA調査番組ということなんですが、この番組の研究にたずさわった研究者は「うちらはそんなの判断出来る情報公開してねぇ。調査結果は非科学的」と反論している模様。

番組名は出てないですが日本語でも放映されているとしたら、↓コレかな?
http://55096962.at.webry.info/201004/article_20.html

…確かに画面上に遺伝子解析結果が映しだされてますが。
まさか、この画面キャプチャを根拠にしているというのか(笑) そらー学者からクレームつくわな。


しかも、ツタンカーメン王の親戚を探すプロジェクトと称して、同じ遺伝子マーカーを持つ人を探すため「みんな遺伝子調査に来てね!☆」呼びかけをしているので、お前らテキトーなこといって自社の宣伝してんじゃねーの、とまで言われてます。なるほどねー。上手い商売考えるもんだなぁ。(おい)

てか、そう言われると、なぜ「ケルト系の遺伝子」って言わずに「ヨーロッパ人の半分がツタンカーメンと同じグループ」って言ったのか分かるんですよ。全体の50パーセントって言われたら、自分も入るかもって思うもんな。90パーセントの地域と10パーセントの地域の平均値は50パーセントだもんな。なるべく沢山の人に遺伝子調査で自社製品を使ってもらいたかったら、「ヨーロッパ人全体で50パーセント!」って言ったほうが釣れるよな。

やっと腑に落ちたですよ。



で、何かいろいろ書こうと思ったけど、海外の考古学マニアサイトで既にフルボッコにされていたので、iGENEAとかking tut とかで適当にググってください…。


遺伝子のカテゴリを「アジア」とか「ヨーロッパ」とか「アフリカ」とかのカテゴリ分けするのはおかしいだろ。と言ってるブログがあったけど、まったくもってそのとおりだと。てか、ツタンカーメンの遺伝子グループだと言ってる「R1b1a2」が、ヨーロッパのみならずアジアとアフリカにも存在する事実をマスキングして意図的にヨーロッパ系だと思わせちゃダメだよな。
http://dienekes.blogspot.com/2011/08/igeneas-king-tut-claims.html


ちなみに、ツタンカーメンのDNA調査に関するオリジナルの論文はこちら。
本来であれば、ディスカバリーチャンネルではなくこちらをソースにして発表すべきものなんですが…

Ancestry and Pathology in King Tutankhamun's Family
http://jama.ama-assn.org/content/303/7/638.abstract

中身全部は見てないですが、この中でiGENEAが主張する結果を導き出せるような遺伝子情報を公開していないんなら、これらのツッコミは正しいと思われます。


…や、たまにこういうことがあるから、気になるニュースは自分でソースを当たらなきゃだめだとつくづく思う(笑)

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