菅首相、広島平和記念式典で原発に依存しない社会目指す方針表明 政府方針と一致と強調
菅首相は6日、広島市で開かれた原爆死没者慰霊式・平和祈念式のあいさつで、「原発に依存しない社会」を目指す方針を表明したうえで、その後の記者会見で、政府の方針と一致していると強調した。
菅首相は「わが国のエネルギー政策についても、白紙からの見直しを進めています」、「原発への依存度を引き下げ、『原発に依存しない社会』を目指してまいります」と述べた。
原爆の犠牲者の追悼のための式典で、脱原発依存というエネルギー政策に言及するのは異例のこと。
さらに、菅首相は、記者会見で「政府の方針ときょうの私のあいさつは、方針としては方向性を一にしている。つまり一致している」と述べた。
菅首相の式典での脱原発依存表明に対し、出席した野党から、「無責任」と批判の声が上がった。
公明党の山口代表は「(今後のエネルギー政策について)退陣を表明した総理が口にするということは、やや無責任であると。具体的なプロセス、しかも当面の政府の方針というものを語るならいざ知らず、それにはまったく言及がなく、そういった主張というものは、説得力に乏しいと」と述べた。
また、自民党の谷垣総裁は、「トップリーダーの断固たる決意がないと進んでいかない。今の菅首相には限界がある」と指摘した。
(08/06 19:24)