孫社長「たいがいにせい!」 “政商”批判に激高「利益1円もいらない」宣言

2011.8.6 12:06

孫正義・ソフトバンク社長と堀義人・グロービス社長が時間無制限で討論。孫氏(左)と堀氏はお互い話し続け譲らない場面もあった=5日、午後、東京・銀座(小野淳一撮影)

孫正義・ソフトバンク社長と堀義人・グロービス社長が時間無制限で討論。孫氏(左)と堀氏はお互い話し続け譲らない場面もあった=5日、午後、東京・銀座(小野淳一撮影)【拡大】

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 ソフトバンク社長の孫正義氏と、グロービス経営大学院学長の堀義人氏が5日夜、孫氏が参入を目指す自然エネルギー事業や脱原発をめぐり、東京都内で公開討論を行った。孫氏は堀氏にツイッター(短文投稿サイト)上で「政商」と批判されたことについて「たいがいにせい」と激高。「利益は1円もいらない」と宣言した。

 討論は堀氏がツイッターで孫氏を批判したのに対し、孫氏が「一度トコトン議論しますか」と応じたのがきっかけで実現。約300人の聴衆を集め、インターネットで生中継される中、舌戦を展開した。

 堀氏は電気料金の高騰や産業の空洞化などを理由に、孫氏が掲げる「脱原発」を批判。これに対し、孫氏は「原発には安定、安価、安全という3つの神話があったが、今回の事故ですべて崩れた」と指摘。「電力の不足分だけ、安全性の高い原発から再稼働すべきだ」とし、「僕は脱原発ではなく、原発ミニマム論者だ」と述べた。

 孫氏は堀氏に利益追求のために自然エネルギー事業に邁(まい)進(しん)する“政商”だと批判されたことについて「たいがいにせい、と言いたい」と激高。「事業で得られる利益や配当は少なくとも40年間は1円もいらない」と語り、ボランティア的に自然エネルギー普及に取り組む姿勢を強調した。

 堀氏は孫氏に「政商」発言を撤回させられるなどネットで注目された討論は孫氏に軍配が上がった。

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