福島第1原発:地下電線に傷、免震棟で停電

2011年8月6日 19時27分 更新:8月6日 21時10分

免震重要棟の入り口(出入管理用ユニットハウス)=東京電力提供
免震重要棟の入り口(出入管理用ユニットハウス)=東京電力提供

 東京電力福島第1原発の復旧作業拠点である免震重要棟で停電があり、東電は6日、その原因を発表した。汚染水の地下漏えいを防ぐ遮水壁設置に向けた掘削調査の際に誤って地下の電線を傷つけたためという。電線の入った管の位置を示す図面に従って掘ったが、図面自体が不正確だった。今後も計画通りに作業が進むのか危ぶまれそうだ。

 停電があったのは4日午後0時50分ごろ。作業員が調査用の掘削機で地下約2.5メートルに埋設されていた金属製の電線管(直径約10センチ)を傷つけて、漏電。1分後に非常用発電機を起動して電力供給は再開し、約3時間半後には完全復旧した。停電に伴う原子炉などへの影響はなかった。

 遮水壁は、1~4号機の原子炉建屋とタービン建屋を鋼鉄製の矢板で囲んで、地下水汚染を防ぐように設置される。地下水の分布などを把握するため掘削調査を実施していた。東電は「図面では把握しきれない埋設物がある」として、手掘りで状況確認してから重機で掘削するよう作業手順を見直す方針。【岡田英】

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