“火星 水流れている可能性”
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“火星 水流れている可能性”

8月5日 9時19分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

NASA=アメリカ航空宇宙局は、火星の地表で季節によっては「水」が流れている可能性があると発表し、大きな注目を集めています。

これは、NASAが4日、ワシントンで記者会見を開いて発表したものです。それによりますと、NASAの探査衛星が火星の赤道に近い南半球の一部の地域を2年以上にわたって観測し続けたところ、長さ数百メートルの川のような黒い筋がいくつも見つかりました。これらの筋は、地形に沿って標高の高い場所から低い場所へと続いているほか、温度が高くなる夏に最も多く現れ、冬になると短くなったり消えたりするなど、季節ごとに変化していました。これについて、NASAは、ふだんは地中にある「氷」が温度が高い季節に溶け出して地表を流れている可能性があると分析しています。火星に「氷」が存在することはこれまでに指摘されていましたが、液体の「水」が今の火星の地表を流れている可能性を示したのは今回の研究が初めてです。NASAによりますと、流れている可能性があるのは塩分を大量に含んでいる「塩水」だということですが、「生命が存在するために液体の水は不可欠で、画期的な成果だ」と説明しており、大きな注目を集めています。NASAは、今後さらに観測を進め、これらの筋が見つかった地表付近を将来の有人火星探査の候補地とすることも検討しています。