東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 国際 > 紙面から一覧 > 記事

ここから本文

【国際】

中国高速鉄道「中華の星」 160キロしか出ず 独自開発断念

 【北京=朝田憲祐】中国の高速鉄道計画で、鉄道省は当初、国産の高速鉄道「中華の星」の開発を目指したが、劉志軍・前鉄道相が計画を変更、日欧の技術を活用したことが四日までに明らかになった。中国紙・南方週末が報じた。鉄道省は六月末、北京と上海を結ぶ高速鉄道の開業後、「全て自主開発の技術」と主張している。

 「中華の星」開発計画は一九九〇年代に始まり、当時の国家計画委員会が二〇〇〇年に策定した重点産業化項目に「完全自主開発による高速列車」と盛り込まれていた。

 だが、〇三年に鉄道相に就いた劉氏は〇五年の会議で「中華の星の最高時速は百六十キロでしかない」との理由で研究開発中止を決定。日本やドイツ、フランスなどの技術を導入する方針に切り替えた。〇六年には中華の星を導入した山海関(河北省)−瀋陽(遼寧省)の営業運行をわずか一年で終了させた。

 劉氏は前任の鉄道相と不仲で、高速鉄道計画を全面的に見直したとされる。高速化路線を進めた劉氏は二月、汚職の疑いで鉄道相を解任され、共産党規律検査委員会の聴取を受けている。

 

この記事を印刷する

PR情報





おすすめサイト

ads by adingo