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涸沢から上高地に向けて下山する小野さん一家。小1の隼人君が元気良く家族の先頭に立つ |
穂高連峰を望む北アルプス・涸沢(松本市安曇)で今夏、家族と一緒に登山する小学生以下の子どもたちの姿が目立っている。登山好きな父母に連れられ、上級者向けの3千メートル超の山頂に立つ例も。登山がブームとなった、中高年や若い女性の「山ガール」に続き、夏山登山者が低年齢層に広がる可能性がある。
東京都世田谷区の小学1年生、小野隼人君(6)は兄で中学3年生の直毅君(14)と父母の一家4人で奥穂高岳(3190メートル)に登った。一昨年から本格的な登山を始め、北アは初めて。隼人君は「上りはくたびれるけど、下りが楽しくて大好き」と、下る速度は母の徳子さん(44)を困らせるほどだ。涸沢から一家の先頭に立ち元気に歩いた。父の准示さん(40)は「一生忘れられない旅が山ではできる」と魅力を語る。
小5の池田咲哉君(10)=兵庫県西宮市=は父母と一緒に北穂高岳(3106メートル)に登頂。夏の山行は3年前からの家族行事で、咲哉君は「高い所は気持ちがいい。ちょっと得意」とうれしげだ。
小野さん、池田さん一家が宿泊したのは、標高約2300メートルにある涸沢小屋。今年7月に宿泊した小学生以下は12人、8月は4日までに8人。小屋主人の芝田洋祐さん(52)は「正確な統計はないが、5年前より5割程度増えている感じ」と言い、特にこの2、3年が多いと感じている。
埼玉県上尾市の福田直広さん(40)は、息子で小4の岳洋君(10)と奥穂高岳に登り涸沢カールでテント泊。岳洋君は「山デビュー」で、登山歴20年の直広さんは「一緒に来たいと思っていたのが、実現した」と喜んでいた。
涸沢小屋の芝田さんは「子どもは元気に見えても無理しすぎて体調を崩しやすく、熱中症にもかかりやすい」と指摘。保護者がよく注意して登山を楽しんでほしいと呼び掛けている。