九州電力は4日、石炭火力発電の苅田発電所新第1号機(福岡県苅田町、出力36万キロワット)の運転を同日夕に停止したと発表した。発電所内の配管から蒸気が漏れている可能性が高いと判断したためで、詳しい原因を調査中。復旧のメドは立っていない。九電の今夏の最大電力需要に対する供給余力を示す予備率は従来の2.2%からほぼゼロになる。
計算上の予備率はほぼゼロだが、大口需要家の節電などにより、実際の電力使用量は例年に比べて減っている。このため九電は同日の記者会見で「数値目標を示した節電要請はしない」(和仁寛・電力輸送本部副部長)との方針を示した。ただ、今後の気温の推移などによって需給が逼迫した場合は、1週間前をメドに需要家企業に対し、数値目標を設定した節電要請を実施する。
運転を停止した発電設備はボイラーを冷却し、7日から内部を点検する。復旧までの期間は過去の事例を参考にすると、1~4カ月かかる可能性があるという。
九電の今夏の電力供給力は従来、1736万キロワットだった。玄海原子力発電所2、3号機(佐賀県玄海町)、川内原発1号機(鹿児島県薩摩川内市)が運転停止中で、年度当初の計画に比べ1割以上少ない。今回の火力発電所のトラブルを受け、今夏の新たな供給力は1701万キロワットとなり、九電が昨夏と同程度の猛暑を想定して試算した今夏の最大電力需要(1698万キロワット)に対する予備率は0.2%に低下する。今夏の3日平均の予想需要で試算した予備率は4.0%から1.9%に下がる。
苅田発電所新第1号機は石炭を燃料にした火力発電所で、2001年7月に稼働。同発電所内には重油を燃料にした新第2号機(出力37万5000キロワット)もある。
九州電力、火力発電所
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