新入生にiPadを無償配布した名古屋文理大学が利用効果を発表
2011/08/04
名古屋文理大学は、情報メディア学科に2011年4月入学した新入生全員にiPadを無償配布しているが、同大学はこのたび、前期授業を終えた段階でのiPadの教育利用効果について調査し、その結果を発表した。
名古屋文理大学では、無線LAN環境を講義室だけでなく、オープン実習室や図書館など学内の様々な場所に配備し、いつでも自由に無料で活用できる環境を整備。パソコンなどの開発環境や、映像情報機器ともネットワーク上で連動させている。
授業では、少人数ゼミから必修科目までさまざまな科目で利用し、資料のデジタル配布、大学オリジナルテキストの電子化、Twitterなどによるコミュニケーション、電子辞書、Web検索の利用、学習用アプリの利用、e-Learningの利用などを行ってきた。また、キャリア支援センターでは、在籍する学生の就職活動支援を目的に、iPadを利用したSPI試験対策を実施しており、SPI試験対策を希望する学生はキャリア支援センター窓口にて、所定の手続きによりSPI試験対策アプリが導入されたiPadの貸出を受けることができる。
教育利用効果の調査については、iPadを配布した95人の学生を対象にアンケート(回答者数はアンケートを実施した授業の受講者数などによって設問ごとに異なる)を実施することにより行っている。
アンケートでは、iPadを利用している学生の評価として、94.9%の学生が「iPad無償配布は良かった」と答え(「そう思う」+「まあそう思う」の回答者率、以下同様)、89.6%が「iPadで資料が配布されるのは便利」と評価した。
授業中の利用については、辞書代りに「言葉の意味などを調べられるのが良かった」(97.4%)と高く評価されている。いつでもその場で利用できるiPadを持つことで「知りたいことを自分で調べる機会が増えた」(76.1%)という効果も見られたという。
また、「学生どうしのコミュニケーション(メール、Twitter、SNSなど)の機会が増えた」は55.9%と過半数を少し上回った程度だが、同校では、これは、すでにケータイやスマートフォンで行っている学生も多かったことが影響している可能性があると分析している。「iPadで学生生活がより良くなった」は86.4%が肯定。授業でも授業外でも学習コンテンツが利用できるLCMS(Handbook)については94.1%が肯定的な回答をした。
iPadにはノートアプリなどもあり、実際に、授業中にiPadでノートを取っている学生も見られたが、一部の学生はiPadと共にノートパソコンを用いており、多くの学生は紙のノートを利用もしくは併用していたという。そのため同校ではiPadについて、紙の代わり、パソコンの代わりととらえるのではなく、まったく新しい情報端末として学習への利用を考えるべきとしている。
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