今月6日の「広島原爆の日」を前に、核兵器廃絶を訴えている、原水協=原水爆禁止日本協議会の世界大会が、広島市で始まり、東京電力福島第1原子力発電所の事故を受けて、原子力発電の廃止についても議論が行われました。
原水爆禁止世界大会は、原水協=原水爆禁止日本協議会と原水禁=原水爆禁止日本国民会議がそれぞれ毎年8月に大会を開いており、このうち、原水協の大会が、3日から広島市で始まりました。大会では、始めに、広島の被爆者で、原水協代表理事の沢田昭二さんが、東京電力福島第1原発の事故に触れ、「日本政府は、アメリカの核政策に従って、原子力発電を推進し、根拠のない安全神話を振りまいてきた。原子力発電から撤退して、核エネルギーの間違った利用から人類を解放しなければならない」と呼びかけました。このあと、幼いときに広島で被爆した女性が講演を行いました。放射線の影響を心配しながら、出産した娘ががんで亡くなったことを説明し、「原爆の被害は被爆から66年を迎えた今も、被爆者の体や心を苦しめている」と訴えました。広島での大会は、6日までの期間中、核兵器廃絶のほか、原子力発電や放射線被害などをテーマにした分科会も開かれます。