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2011年8月4日13時31分

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食肉市場ガラガラ 首都圏、出荷停止で取扱量は半分以下

図:東京食肉市場の解体頭数の変化拡大東京食肉市場の解体頭数の変化

 福島、宮城など4県の肉用牛の出荷停止で、関東の食肉市場への入荷が激減している。東京やさいたま、横浜の食肉市場では、肉牛の取扱量は例年の半分以下に。関係者は「このままの状態が続けば、食卓にも影響が出かねない」と警鐘を鳴らす。

 全国の肉用牛が集まる日本最大の食肉市場「東京食肉市場」(東京都港区)。栃木県産の牛の出荷停止が決まった2日の解体頭数は164頭にとどまった。例年の400頭弱の半分にも満たない。7月14日は317頭だったのが、5日後の19日には252頭、21日になると168頭と解体頭数が落ち込んだ。

 さいたま食肉市場(さいたま市)でも例年1日70〜80頭を解体するが、8月2日は12頭のみ。市場の担当者は「東京は全国から牛が集まるが、うちは東北・関東が主力なので死活問題だ」と嘆く。横浜市食肉公社では例年1日60〜70頭だが、2日は19頭。最近は半分以下に落ち込み、牛を解体しない日もあるという。

 7月8日に福島県南相馬市の畜産農家の牛から基準を超えるセシウムを検出。16日にはえさの稲わらの汚染拡大が発覚し、22日には岩手や宮城、栃木県産の牛も基準を超え、各県で出荷自粛が相次いだ。19日に福島県産の牛が出荷停止になったのを皮切りに28日に宮城、1日岩手、2日栃木と、出荷停止は計4県に広がっており、今後も解体頭数の低迷が続きそうだ。

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