記事入力 : 2011/08/04 11:31:07
【コラム】靖国よ、韓国人2万人の魂を解き放せ(上)
5年前、キムさんは靖国神社の戦死者名簿に自分の名前が入っていることを知った。自分も知らない間に数十年間、日本の神社に祭られていたと聞き、驚きのあまり言葉を失った。
「日本のために戦死した」という理由で靖国神社に祭られている韓国人は2万1000人に達する。キムさんのように書類の手違いで祭られている生存者も10人前後に上る。日本は朝鮮の若者たちを戦場に送り込みながら、1円も補償していない。それでも、英霊に対する優先権を主張していた。
キムさんがあぜんとしたのは、生きている人間を戦死者扱いしたからだけではなかった。キムさんは靖国神社がどのような所かをよく知っている。靖国神社は「戦争の神社」だ。日本帝国主義時代の記憶が息づく軍国主義の祭壇に、自分の位牌(いはい)が祭られている(編集部注:原文ママ)ことは容赦できなかった。
靖国神社に行ったことがない人には、キムさんの心情が実感できないかもしれない。敗戦後の日本は軍国主義と決別したが、靖国神社だけは例外だ。東京のど真ん中にある靖国神社は、帝国主義による侵略という郷愁に満ちた場所だ。天皇に忠誠を誓う軍人勅諭の碑や神風特攻隊員の像など、戦争を記念する物があちこちにある。
靖国神社では供え物からして違う。たばこ・缶ビール・食べ物といった兵士たちが好きな物が供えられ、軍歌が演奏される。また、展示館には戦艦「大和」の46センチ砲弾から沖縄で玉砕した砲兵隊の15センチ砲まで、旧日本軍の兵器が展示されている。
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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