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もう何ヶ月も前のことなんですけど、
ダイニングテーブルの横の壁に飾ってあった絵に、虫が何匹か入っているのを見つけて、 私はびっくりして、すぐに掃除できず、 バルコニーに長い間、置きっぱなしにしていた。 その絵は、旦那が、息子が生まれる前に、どこかで買ってきたもので、 前のアパートでは、居間の真ん中に飾ってあって、 今のアパートでは、ダイニングの横に飾ってあった。 今のアパートに引っ越したとき、ダイニング・テーブルの横の壁が、 ぴったり、その絵の入った額と同じくらいの幅だったのと、 部屋の構成的に、私のピアノの近くに飾ることになるのが、 すごく運のいい偶然で、 私と旦那は、見詰め合って笑って、 ああ、この絵は、絶対ここにかけるといいねと、決めた覚えがある。 その絵は、 黒人の男が、 タバコをふかしながら、 ピアノを弾いている絵で、 黄色い服を着ている。 多分、ジャズピアノでも弾いているんだろう、 結構有名な絵らしいんですけど、 旦那がどこかで選んできた絵で、 私は、ピアノの側にかけるにはぴったりの絵だと思って、嬉しかった。 でも、今考えたら、なぜ旦那が、ピアノを弾く男の絵を買ってきたかって、 ・・・・私のためだったんだと思う。 旦那は、ギターは弾くけどピアノは弾かない。 でも、ピアノを弾く男の絵を買ってきたなんて、 これは、自分勝手な旦那が、私のためにしてくれた、稀な出来事だったんだろう。 ジャズやブルースが好きな旦那が、 ピアノを弾く私との、 接点として買ってきた絵が、 この、ジャズピアノを弾く黒人の男の、この絵だったんだと思う。 私は、それでも、それほどこの絵が好きじゃなかったので、 旦那が買ってきた絵だ、 なんでもいいけど、かけておこう、位の気持ちだったけど、 これは、旦那が、私と旦那の共通点として、 探して探して、探した絵だったのかも、しれない。 旦那は何も言いませんから、分かりませんけど。 それで、この絵は、ずっと私たちの家にかけられていたんですが、 先程も書いたとおり、数ヶ月前に私は、額の中に、虫を発見した。 私は、小さなゴキブリだと思った。 2,3匹いて、額の中で、死んでいるんです。 それで、この額縁には、夫婦喧嘩の跡として、私が旦那にぶっかけた、オレンジジュースのしずくがかかったことがあって、 そのオレンジジュースに惹かれて、虫が入ってきたんじゃないかと思う。 ご飯を食べているときに、額縁の中の虫に気づいて、 私は吐き気を催して、 額をすぐに取り外して、 バルコニーに置きっぱなしにした。 そして、掃除するのが嫌で、ずっとそのままにしていた。 そして、黄色い服を着た、黒人がピアノを弾いている絵は、 毎日~、 毎日~、 毎日~、 太陽の光を浴びて、変色していった。 だけど、私は、なかなか、ゴキブリを掃除する気に、なれなかった。 それで、先日、旦那との別居が始まって、 私も私で、私のアパートの模様替えをしようかなと思って、 色々と掃除に取り掛かったんですけど、 その際に、バルコニーの額もずっと気になっていたので、 この際、きれいに掃除しようと思って、中の絵を取り出したんですけど、 そのポスターは、 死んだ小さなゴキブリみたいな虫の、染みもついているし、 色も変色しているし、 捨てようかな、と思った。 だけど、念のために、旦那が我が家に来たときに、聞いたほうがいいかなと思って、 取っておいた。 そして、旦那に聞いたって、 二つ返事で、捨てていいと言うと思っていたんですけど、 我が家にやってきた旦那に、これこれこういう風で、 一応、あなたに聞いてからと思って、とっておいたんだけどと、その絵の話をしたら、 旦那は、意外にもごねまして、 「えええええ? ものすごく探して、やっと買った絵だったのに・・・・・。 ええええええええ????? 今でも覚えてる、すごく大変だったんだ・・・・・・。 安くなかったと思うし・・・・・。」 きっと、安物のはずなんですけど、 当時、私たちはとても貧乏だったので、 貧乏だった私たちには、高いと思われる金額のものだったんだろう。 私は、ぼろぼろの絵を持ちながら、 旦那に、 「捨てていいわよね?」 と聞いているんですけど、 聞きながら、 なんとなく漠然と思っていた、 私の疑惑が、 強くなっていく。 これは、旦那が私を愛していた頃の、 私へのプレゼントだったのかな? そして、旦那の表情から、 軽い予測が、 もしかして、本当だったのかもしれない、と 確信に変わっていく。 何をもらっても、何をしてもらっても、 嬉しがらなかったのは、私だったんだなー。 なんにも、感謝しない、可愛げのない女で・・・。 この絵が、私が旦那からもらった、愛だったんだ・・・・・。 私は、全然この絵が好きじゃなくて、 虫が入って気持ち悪いから、捨てようと言っている・・・・。 それで、とうとう、旦那は、虫の染みなんてついているのなら、捨てても仕方がないと言い、 私は、そうだよねと言って、 それを丸めて、 ゴミ箱に捨てた。 それから、先日から、旦那が、ジャンバジュースで私にジュースを買ってくれなかったとか、 ハーゲンダッツで、自分だけスムージーを買ったとか、そのような話を書きましたけれども、 なんと、この日曜日、 旦那が遅刻して、2時に我が家にやってきたとき、 スターバックスで買ったと言う、 チョコレートミルクを、 息子のために持ってきた。 旦那は、家に上がった早々、息子に向かって、 「ほら、お前のためのチョコレートミルクだ。」 と渡しまして、 息子は、軽い感じで受け取って飲み始めたんですが、 あれ~? 私が先日、ハーゲンダッツで怒ったから、 だから、買ってきたのかしら? まあ、私と息子がいるはずのところへ、息子用にだけ買ってくるわけですから、 まだ、それでも、充分ではないんですけど、 それでも、私が先日怒ったから、 直したいと、思っているのだとしたら、 ゴリラみたいに不器用な旦那の、愛を感じる。(←家族愛。)
私も、あります。
別れた後で私のこういう所が悪かったんだな、私のこういう所が彼をがっかりさせていたんだな、と気がついたんです。そうしたら、元彼の優しさを実感して、すごく罪悪感が湧いてきました。 でも、破綻した理由は絶対に私だけのせいではないし、結局は「縁」がなかったんだな~と思い直しました。反省する事は大事だけれど、終わった事に対して自分を責めるのは意味がないなと思って。。香子さんも、反省はしてもいいけれど自責はもうしないでいいと思います。十分つらい思いはしたと思うので。 こういう感じのなんでもない日常の日記を続けて欲しいなとおもうのですが、どうですか?もう5年以上香子さんのブログのファンなので、ぜひこれからも香子さんのお話を読みたいです。(August 4, 2011 13:11:27) │<< 前へ │一覧 │コメントを書く │ 一番上に戻る │ |