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低線量被ばくの影響研究へ 広島大

8月3日 6時43分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けて、被爆者の診療にあたってきた広島大学は、低い線量の被ばくによる健康への影響について重点的に研究に乗り出すことになりました。

広島大学では、原爆に被爆した人たちの診療に取り組んできた成果を福島の原発事故の被災者の支援に役立てようと、およそ40人の研究者が参加する委員会を新たに設けました。この委員会では、低い線量の被ばくによる健康への影響を遺伝子レベルで分析する研究や、内部被ばくや緊急の被ばくに対する医療、それに福島県で進められている健康調査への支援の、3つのテーマを重点的に研究していくことにしています。広島大学によりますと100ミリシーベルトの被ばくでがんのリスクが0.5%上がるとされていますが、それ以下の低い線量の放射線の影響については、世界的にも十分なデータがないということです。委員長を務める神谷研二教授は「放射線に不安を感じている人たちのため、広島大学の経験を生かした長期的な取り組みを進めたい」と話しています。