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最終更新:2011年8月4日(木) 1時2分

がれきを資源に、取り組み始まる

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 被災地では今なお、がれきが増え続けています。被災地とその隣の県が協力して、がれきを資源として利用し、がれきそのものも減らすという取り組みが始まっています。

 被災地の復興を阻む、がれきの山。宮城県気仙沼市で集められたがれきは200万トン近く、その量は今も増え続けています。

 「今のところ、ほぼ満杯に近い状況」(気仙沼市土木課 金野孝課長)

 市は民有地の提供も呼びかけるなど、がれき置き場の確保に奔走していますが、処理が追いつかず、限界に近いといいます。本来、がれきは、県が管理する2次置き場に移される計画でしたが、その見通しすら立っていません。

 「県による処理は年内にはできそうにない。市内にがれきが残れば、それだけ復旧復興に遅れが出る」(気仙沼市土木課 金野孝課長)

 がれきの1次仮置き場には、住宅用の木材や流木などが運び込まれ、日々、増え続けています。今、これらを有効に活用しようと、山形へ運び出す試みが行われています。

 その試みとは「バイオマス発電」。山形県東根市にある「やまがたグリーンパワー」には、気仙沼市から毎日30トン以上のがれきが送られてきます。東日本大震災のがれきには、倒壊家屋などの木材が多いのが特徴です。

 「私どもであれば、がれきを発電用の原料に利用できる」(やまがたグリーンパワー 鈴木誠社長)

 運び込まれたがれきは、放射線測定をした後、細かく砕かれ、木材のチップ=燃料へと姿を変えます。発電量は1時間当たり1200キロワット。これは住宅にして2400戸分の電力に相当するといいます。

 「復興を通じて助け合って絆を深める、いいきっかけになると期待している」J$d$^$,$?%0%j!<%s%Q%o!
 来年3月までに気仙沼市から運びこまれるがれきの量は、総量の1パーセント程度に過ぎません。しかし、被災地にとっては、復興と電力不足解消を両立させる希望の光になっています。

 「非常に助かっている。がれきが有効利用できるのなら、是非お願いしたい」(気仙沼市土木課 金野孝課長)
(03日18:09)

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