九電やらせ:佐賀県が職員動員 玄海原発説明会に

2011年8月4日 2時30分

 九州電力玄海原発(佐賀県玄海町)2、3号機の再稼働を巡る佐賀県主催の県民説明会(7月8日開催)について、県が県職員向けのネット掲示板で参加を呼び掛けていたことが3日明らかになった。

 説明会には定員370人に1092人が申し込み、抽選になった。九電に加え、県も動員をかけたことによって抽選に漏れた一般県民がかなりいるとみられ、公平性などで議論を呼びそうだ。

 文書を掲示した県危機管理・広報課は「職員への周知が目的で、他意はなかった」と釈明している。

 この説明会には、九電が社員や関連会社の社員に動員をかけ、428人が申し込み107人が当選。「やらせメール」問題の発覚を受け、九電社員は辞退し、出席は関連会社の63人だった。掲示の内容を把握した共産党県委員会が8月3日、質問状を県に提出したことで分かった。

 掲示は7月1~8日の間、庁内ネットに掲載された。説明会の開催日時や申し込み方法などが紹介され「職員の皆さまも是非、お住まいの市町担当課あてお申し込みください」と書かれている。

 文書は課長の決裁で掲示され、古川康知事には事前に知らされていないという。この掲示板は職員約3000人が閲覧できるが、閲覧した人数や、説明会に参加した県職員の数は不明という。

 同課は「他の県主催の行事と同様の感覚で普通に周知するつもりだった」と述べ「動員の意識はなく、質問を要請してもいない」と強調している。【竹花周】

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