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福島原発の10シーベルトを考える




 

福島原発の排気口近くの放射線量が10シーベルトもあったということで、大騒ぎになっています。

 

すでにこのブログで書きましたが、土壌の汚染と空間のシーベルトの簡単な関係は、「1マイクロシーベルトなら3000ベクレル」という感じです。1マイクロシーベルトと1シーベルトでは100万倍違いますから、1シーベルトということは30億ベクレルです。つまり福島原発で10シーベルトが観測されたというのは、その辺の瓦礫や建物、地面などが「300億ベクレル」の放射性物質があるということです。

 

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この300億ベクレルというのはどういう数字かというと、

 

1) 福島原発全体の放射性物質量  約6亥ベクレル(土偏と思う)

 

2) 漏れたと推定される量     100京ベクレル

 

3) 福島原発の近くに100分の1があるとして、 1京ベクレル

 

4) 今回の量   300億ベクレル

 

5) 福島原発付近にあると思われる量に対して、今回の量は、300万分の1

 

ということです。つまり、福島原発の掃除では問題になりますが、社会には影響のない量です。

 

私は4月からずっと「福島原発はなにも起こらない」と繰り返してきました。その間には1号機の再爆発、3号機の臨界、4号機の倒壊など繰り返しネットなどで警告が出ていたものもありますが、もともと福島原発にはすでにそんな力はありません。

 

それよりなにより福島近辺の除染が何より必要で、おそらくは「原発がまだ収束していない」といういいわけを使って、除染を遅らせているものを思われます。

 

(平成2383日 午後2時 執筆)

 


武田邦彦



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