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[国際]ニュース トピック:アジア・オセアニア
皇太子専用機差し押さえ タクシン氏入国も許可か タイとドイツにさざ波
2011.8.2 13:49
【シンガポール=青木伸行】ドイツ政府がタイの皇太子専用機を差し押さえ、タクシン元首相の入国禁止措置も解除したとされ、両国関係が険悪化している。
争いの元は、バンコクの有料道路建設を請け負ったドイツの建設会社への債務支払いを、タイ政府が「契約違反」を理由に拒否し続けている問題だ。
ドイツ側は7月、裁判所の命令に基づき「借金のカタ」として、ミュンヘン空港に駐機していたワチラロンコン皇太子の専用機(ボーイング737)を差し押さえた。同時に、ドイツの裁判所は、保証金2000万ユーロ(約22億4000万円)をタイ政府が支払えば、専用機を返還するとした。
これにタイ側は「皇太子は無関係だ」と強く反発。ドイツ側は「問題の早期解決はタイへの投資の信頼を回復させる」と支払いを迫っている。一方、皇太子は31日、保証金を自ら支払うとの声明を発表した。
そこへドイツ政府が汚職罪で有罪判決を受け、海外に逃亡中のタクシン氏の入国禁止措置を解除した、との情報がもたらされ、火に油を注いでいる。情報源は同氏側近のノパドン元外相とドイツ紙だ。タクシン氏はかつて、ドイツに滞在。タイ紙バンコク・ポストによると、ガシット外相は「国際社会に理由を説明すべきだ」と反発している。
タイ下院は8月1日に招集され、数日内にタクシン氏の妹、インラック氏が新首相に選出される見通し。ドイツとの問題もインラック政権に引き継がれる。
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