原子力発電をめぐる、政官業、そして労働界も関わる深い闇が浮かび上がってきた。
電力総連や電力会社の労働組合が2007年から09年まで、民主党側に1億1千万円超を提供していたことが分かった。
自民党側には電力会社役員らが35年前から個人献金を続け、同時期の額は同じ1億円台に乗る。会社側は自民党に、労組側は民主党に巨額の政治資金と組織票を与え、影響力を強めていた。
狙いは一つだろう。労使が気脈を通じ、2大政党に原発推進を後押ししてもらう構図をつくることにあり、それは功を奏した。
佐賀県の古川康知事が九州電力玄海原発の説明番組をめぐり、九電副社長らに「原発の再稼働を容認する意見を出すことが必要だ」と発言し、番組のやらせ演出を誘発した可能性があることも明らかになったばかりだ。
原発の安全性に対する国民の険しい視線と懸け離れた、政官業労のもたれ合いがエネルギー政策の根幹をゆがめ、原発の危険性を虚心坦懐(たんかい)に検証する力をそいでしまったとの疑念が湧く。
大津波への警鐘を鳴らす科学者の意見は「原子力村」に属する官僚や電力会社に黙殺され、福島第1原発事故は起きた。その過程で、企業の在り方を労働者や国民の目線でチェックする健全な労組の機能は働かなかったのか。
人災の側面を持つ原発事故をもたらした要因の源流に、原発推進に不都合な情報には目を向けない癒着の構造が横たわっている。
労組が持つ「票とカネ」の力は、政権奪取の力を蓄えていた時期の民主党の原発をめぐる政策の後退に影響を与えたのは明白だ。
03年の政権公約で、民主党は、原発を「再生エネルギー普及までの過渡的エネルギー」としていたのに、07年には「欠かせない基幹エネルギー」と位置付けた。
さらに09年には「原子力利用に着実に取り組む」と踏み込んだ。
原発の容認・再推進に舵(かじ)を切る中心になった民主党議員らがおしなべて電力総連や労組側からの資金提供を受けていたことは見逃せない。
国民の大勢は「脱原発」を望んでいるが、民主党政権がすんなり脱原発に踏み出せない事情に労組との深い関係も作用している。政治とカネを介した国民不在のもたれ合いの構図を断たねばならない。
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