米国防総省、議会へ移転計画提出せず

2011年8月3日 10時55分このエントリーを含むはてなブックマークLivedoorクリップに投稿deliciousに投稿Yahoo!ブックマークに登録
(3時間38分前に更新)

 【平安名純代米国特約記者】在沖米海兵隊のグアム移転計画に関し、米国防総省が議会から要求されていた基本計画(マスタープラン)の提出を履行していなかったことが1日、分かった。米議会は昨年度に成立した国防権限法で同省に対し、グアムに移転する部隊や人員数、関連工事の工期や歳出などの詳細を記した報告書を7月31日までに提出するよう義務付けていた。国防総省に対して説明責任を求める米議会の追及がさらに強まる可能性もある。

 これを受け、グアム議会の移転対策委員長を務めるジュディス・ガサーツ議員は1日に声明を発表。米海軍省のファネスティール次官補に書簡を送付し、提出期限を順守できなかった理由を開示するよう求めたことを明らかにした。

 また、同氏は、日米合意で示されていた2014年という移転計画完了年が先送りされる可能性について、米海軍省グアム統合計画室(JGPO)が09年11月の時点で把握していたと指摘。公表しない理由についてグアム側に対し、「(工期の遅れが)日本側に伝わるのを国務省が懸念しており、国防総省は従わなければならなかった」などと説明していたことを明らかにした。ガサーツ議員は、「こうした対応は米政府に対する不信感を深めることにつながる」とし、国防総省の姿勢を厳しく批判している。

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