朝来市和田山町出身の児童文学作家森はなさん(1909〜89年)の生涯を、NHK朝の連続テレビ小説で取り上げてもらうため活動する多次勝昭市長と有志らが2日、兵庫県庁を訪れ、井戸敏三知事に協力を要請した。今月中にもNHKへ提出する趣意書には、ゆかりのある但馬3市2町と姫路、加古川、高砂市の首長が名を連ねており、井戸知事も加わることを快諾した。
森さんは結婚で加古川市に移り、高砂市の小学校で教員生活を送った後、作家活動に専念。知的障害のある青年と村人の交流を描いた「じろはったん」で知られる。
生前の森さんと親交があった加古川市の会計事務所職員西尾真里さん(64)らが昨年、「森はなの伝記を『NHK朝ドラへ』の会」を発足させ、署名運動を展開。朝来市も地域の活性化につなげようと、本年度からドラマ化推進の事業を始めた。
多次市長や西尾さんらは、署名が4万人を超えるなど地元の盛り上がりをアピール。井戸知事は「スタートする準備はできた。これからが大事」と話した。
知事の協力が得られ、西尾さんは「ドラマ化が実現するまで、あきらめず活動していく」と熱っぽく語った。
(黒田恵子)
(2011/08/03 12:10)
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