米国債格付け 当面は維持へ
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米国債格付け 当面は維持へ

8月3日 9時19分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

大手格付け会社の「ムーディーズ」と「フィッチ」は2日、アメリカの国の債務の上限を引き上げる法律が成立したことを受けて、アメリカ国債の格付けを当面、最も安全とされる水準に維持する方針を明らかにしました。

アメリカの国の債務の上限を引き上げる法律が成立したことで、債務不履行に陥るという最悪の事態は回避されることになりましたが、市場の関心は、大手格付け会社が巨額の財政赤字を抱えているアメリカの国債の格下げに踏み切るのかどうかに移っています。こうしたなか、大手格付け会社の「ムーディーズ」は、2日、アメリカ国債の格付けを現時点では、最も安全とされる「Aaa」に維持する方針を明らかにしました。ただ、今後財政規律が弱まった場合やアメリカ経済の状況が悪化した場合には、格付けを引き下げることもありうるとしています。また「フィッチ」も「アメリカ国債の格付けは最も信用でき安定している『AAA』にふさわしい」として格付けを最も安全とされる「AAA」に維持する方向で検討する考えを示しました。その一方で、大手格付け会社の「スタンダード・アンド・プアーズ」は、先に、債務の上限が引き上げられても、大規模な歳出削減策が盛り込まれなければ格下げの可能性があると警告しており、今後、アメリカ国債の格下げに踏み切るのかどうか注目されます。